刑務所の中

1週間くらいなら入って見たい? ★★★★☆
[02/日]1h33 12月7日よりシネクイントほか全国順次ロードショー

[製作]若杉正明
[原作]花輪和一(青林工嚢舎刊)
[監督]崔洋一
[脚本]崔洋一、鄭義信、中村義洋
[出演]山崎努 香川照之 田ロトモロヲ 松重豊 村松利史 大杉漣 遠藤憲一 椎名桔平 窪塚洋介
[配給]ザナドゥー
[宣伝]ザナドゥー

自身の刑務所体験を漫画に興し、発売以来多くの著名人から絶賛され現在も版を重ねる花輪和一の大ヒットコミック「刑務所の中」が遂に映画化!!メガホンを取るのは、「月はどっちに出ている」「犬、走る。DOG RACE」「豚の報い」などの日本映画界鬼才、崔洋一。出演は「13階段」の山崎努、「OUT」の香川照之、「御法度」の田ロトモロヲ、「SF/ホイップクリーム」の松重豊、「守ってあげたい」の村松利史、「船を降りたら彼女の島」の大杉漣、「女はバス停で服を着替えた」の遠藤憲一、「壬生義士伝」の木下ほうか、「マークスの山」の伊藤洋三郎、「化粧師」の椎名桔平 、「凶気の桜」の窪塚洋介、ほか榎戸耕史、林海象と映画監督も登場。

ハナワカズイチ。受刑者番号222番。銃砲刀剣類不法所持、火薬類取締法違反で懲役3年。そこで彼を待っていたのは……告発、脱獄、暴力一切なし、「刑務所」のイメージを覆す獄中ライフ。厳しい規律はあるものの、TVは見られるし雑誌だって読める。お正月にはおせち料理も出るし、食事も忘れることなく 3度3度きちんと出る。真綿でほんわり包まれたような毎日…。同房の4人、いや4匹との共同生活での他愛無い会話、懲罰房での袋張りの新記録達成など、些細な出来事はあるものの、シャバの事象は一切無縁。毎日が静かに過ぎていく…。

崔洋一監督で囚人もの。しかも個性的なキャストがこれだけ集まった作品で、どんな映画になっちゃうんだろうかと思ったんだが、これが本当にこんな刑務所あるのというくらい快適な生活。山崎努が、なんと楽しそうに演じていることか。よく寒さと飢えしのぎに塀の中に入ってしまう人がいるそうだが、この作品に登場する刑務所なら1週間くらい入って見たいと思ってしまう。だって料理映画に負けないくらい食べ物が美味しそうなんだもの。おせち料理も登場するし、正月映画になったのも納得。

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2002年12月9日 by p-movie.com

AIKI

爽快!感動!!青春映画 ★★★★☆
[02/日]1h59 11月30日よりシネ・リーブル池袋、テアトル新宿ほかにて全国公開

[製作総指揮]中村雅哉
[原作]天願大介(メディアファクトリー)
[監督]天願大介
[脚本]天願大介
[出演]加藤晴彦 ともさかりえ 原 千晶 火野正平 桑名正博 菅田 俊 石橋 凌
[配給]日活株式会社
[宣伝]ミラクルヴォイス

デンマークに実在する車椅子で大東流合気柔術を身に付けたモデルをヒントに、「アジアンビート/アイ・ラブ・ニッポン」「無敵のハンディキャップ」の天願大介が構想10年にして映画化。出演は「回路」の加藤晴彦、「クロエ」のともさかりえ、「失楽園」の原千晶、「梟の城」の火野正平、「コミック雑誌なんかいらない」の桑名正博、「無問題2」の菅田俊、「自殺サークル」の石橋凌。

ボクシングに情熱を掛けていた芦原太一に悲劇が訪れたのは、突然だった。バイクを運転中の不慮の事故で、彼は下半身麻痺に。ボクシングを捨てての、一生車椅子生活は彼を失意のどん底へ落とした。同室で脊髄損傷の先輩・常滑に励まされ、一年後に退院しても自暴自棄の生活を送っていた芦原だったが、偶然知り合ったテキ屋の親分や謎めいた女性の“イカサマのサマ子”との出会いで生きる強さを見つける。そんな時に彼が出会ったのが、大東流合気柔術。車椅子を上手く使い、基本を会得した芦原に師範の平石は、大使館で行なわれる演武会に出ることを指名させる。

監督の思いが強い作品ほど偏ってしまう内容が多い。特にこの作品は障害者が主役なだけに真面目なスポ根映画かと思ったんだが、周りを固める登場人物によってかなり不可思議な作品になっている。ちょっとふざけ過ぎた箇所もあり、どこまで真面目に作ってるのか首を傾げるけど、全体的に見ると楽しい作品。だって、ともさかりえの役が昼は巫女で夜は非合法カジノ専門のギャンブラーで“イカサマのサマ子”だもの。大東流合気柔術は相手を引き込んで倒す。この作品もそうです。

オフィシャルサイト: http://www.aiki.cc/

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2002年12月2日 by p-movie.com

ショウタイム

ハリウッド新コンビが魅せるまさかのアクション! ★★★☆☆
[02/米]1h35 11月16日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてロードショー

[製作]ジョージ・サラレギー、ジェイン・ローゼンタール
[監督]トム・デイ
[脚本]キース・シャロン、アルフレッド・ガフ & マイルズ・ミラー
[出演]ロバート・デニーロ エディー・マーフィー レネ・ルッソ フランキー・R・フェイズン ウィリアム・シャトナー
[配給]ワーナー・ブラザース
[宣伝]レオ・エンタープライズ

[最強のタッグを組む超ド級のアクション・エンターテインメント:SHOWTIME]
30年以上もアメリカ映画界トップ・アクターの位置にあり続ける名優ロバート・デニーロと、20年間位アメリカ中を爆笑の渦に巻き込み続けてきた天才コメディアンのエディー・マーフィーがタッグを組む超ド級の刑事アクション・エンターテインメント。共演は「リーサル・ウェポン3・4」のレネ・ルッソ。「羊たちの沈黙」「ハンニバル」のフランキー・R・フェイズン。ラップ界きっての奇才で「チョコレート」にも出演したモス・デフ、さらには、『スター・トレック』シリーズのカーク船長や刑事ドラマ『パトカー・アダム30』のヒーローとしても人気を集めたウィリアム・シャトナーが実名で特別出演している。監督は「シャンハイ・ヌーン」のトム・デイ。

俳優志望の夢を捨てきれぬパトロール警官トレイ・セラーズは、勤続28年のベテラン刑事ミッチ・プレストンの囮捜査を邪魔し事もあろうにTVで生中継されてしまう。しつこく追い回す取材陣にキレたミッチは、思わずピストルでTVカメラをぶち抜いてしまう。警察は訴訟を避ける為に局へ協力。かくしてミッチの捜査を密着取材する番組「ショウタイム」がスタート。相棒はここぞとばかり局へ売り込んだトレイ。みるみるうちに番組は高視聴率を稼ぎだし、二人は一躍人気者になっていく。「ショウタイム」はミッチが囮捜査で取り逃がした麻薬マフィアのボスと真っ昼間のストリートで新型特殊マシンガンを武器に大チェイス。待っていたのは番組打ち切りと停職処分。いつしかパートナーシップが芽生えはじめていた二人は、TVプロデューサーを人質に取られ最後の決戦地へと乗り込んでいく。

なんだかデニーロが出演していた「15ミ二ッツ」のセルフ・パロディーのような、TVメディアを皮肉ったアクション・コメディー。頑固で真面目なデニーロのキャラはそのまんま。そこにノー天気なエディー・マーフィーが絡み、誰もが想像できる娯楽エンターティメント。今まで見た事もないような型特殊マシンガンの銃撃戦や豪快なカーチェイスも盛りだくさんで安心して見れる豪快な作品です。無難なデートにどうぞ。

オフィシャルサイト: http://www.showtime.jp/

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2002年11月25日 by p-movie.com

ハリー・ポッターと秘密の部屋

魔法魔術学校更なる冒険 ★★★★☆
[02/英・米]2h41 11月23日より丸の内ピカデリー1・2ほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]マーク・ラドクリフ、マイケル・バーナサ、ダンカン・ヘンダーソン、クリス・コロンバス
[原作]J.K.ローリング(静山社刊)
[監督]クリス・コロンバス
[脚本]スティーブ・クローブス
[出演]ダニエル・ラドクリフ ルパート・グリント エマ・ワトソン ロビー・コルトレーン リチャード・ハリス
[配給]ワーナーブラザース
[宣伝]レオ・エンタープライズ

[さらに大きなスケールの第2作:Harry Potter and the Chamber of Secrets]
ホグワーツ魔法魔術学校のどこかにあると言われる秘密の部屋、その扉が50年ぶりに開かれた時に恐るべき冒険が始まった。『ハリー・ポッターと賢者の石』から1年、よりさらに大きなスケールで描かれる第 2作が登場。主要キャスト&監督は前作と同じ。新たな登場人物は、「裸足の 1500マイル」のケネス・ブラナー、「トレイン・スポッティング」のシャーリー・ヘンダーソン、「エンド・オブ・デイズ」のミリアム・マーゴーリズ、「ブリジット・ジョーンズの日記」のジェマ・ジョーンズ。

ハリーが、胸躍るホグワーツ魔法魔術学校での1年を終えた夏休み。ダースリー一家の元に戻っていたハリーの前に“家敷しもぺ妖精”のドビーが、学校に戻ってはならぬと警告する。そこへ親友のロン・ウィーズリーが空飛ぶ自動車で登場。夏休みを一緒に過ごしたロンとハリーに、いよいよ新学期がやってきた。親友ハーマイオニー・グレンジャーにも無事再会できた。2年生になったハリーを待ち受けていたのは前学期の活躍を知り、憧れの目でハリーを見つめる新入生たち。その中にはロンの妹ジニーや、カメラをもってハリーを追いかけるコリン・クリービーもいた。そして、「闇の魔術の防衛術」を担当する新任教師のキルデロイ・ロックハート。彼は魔法界で大ブレイク中のベストセラー作家で、猫なで声でハリーに近づいてくるが内心ではハリーをライバル視しているらしい。新学期を迎えたホグワーツは、不気味な出来事が次々と起こる。ハリーだけに聞こえる「殺してやる……八つ裂きにしてやる……!」という不吉な声。そして、壁に書かれた身の毛もよだつ警告の文字――そこにはこう書かれていた。「秘密の部雇は開かれたり。継承者の敵よ、気をつけよ」ホグワーツに伝わる「秘密の部屋」の伝説とは何なのか?ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は、ひそかに調べようとする。それは、計り知れない謎と、思いもよらない新たなる冒険の始まりだった。

さすが「ホーム・アローン」のクリス・コロンバス監督だけあって、構成パターンは前作と一緒。エピソードは満載で、本題の秘密の部屋に入る前でにインド映画のように休憩が必要。子供には後半がちょっと怖いし、分かりづらいかも。書体を変えた字幕で効果を付けていたが、こういう事が出来るのなら他の作品でもやって欲しい。ダニエル・ラドクリフは前作よりかなり背が伸びたようで、そこは上手く誤魔化していたが、声変わりだけは直せなかった(直さなかった)みたい。今回はエンド・クレジットが終わった後に、1シーンあるので最後まで席を立たないように。

オフィシャルサイト: http://www.harrypotter-jp.com/

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2002年11月18日 by p-movie.com

セレンディピティ

思いがけない幸せな偶然は? ★★★☆☆
[01/米]1h31 11月9日よりみゆき座ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]サイモン・フィールズ、ピーター・エイブラムス、ロバート・L・レヴィ
[監督]ピーター・チェルソム
[脚本]マーク・クライン
[出演]ケイト・ベッキンセール ジョン・キューザック ジェレミー・ピヴェン ユージン・レヴィ
[配給]アミューズピクチャーズ
[宣伝]マンハッタンピープル

[楽しいロマンティック・ムービー:Serendipity 全米公開2001年10月5日]
一時は「恋人たちのニューヨーク」のタイトルで表記されていた、愛と希望を与えるハートウォーミングなラブストーリー。「セレンディピティ 」は、幸せな偶然・思いがけない幸運の意味。出演は「パール・ハーバー」のケイト・ベッキンセール、「マルコヴィッチの穴」のジョン・キューザック、「天使のくれた時間」のジェレミー・ピヴェン、「アメリカン・パイ」のユージン・レヴィ。監督は「マイ・フレンド・メモリー」のピーター・チェルソム。

クリスマス5日前のニューヨーク。人気の百貨店、ブルーミンクデールズで黒いカシミアの手袋に同時に手を延ばした男女がいた。優しい笑顔のジョナサンと、ロングヘアのキュートな英国女性サラ。何となく惹かれ合うものを感じた二人は、“セレンディピティ”でパフェを食べることに。サラはこの《幸せな偶然》という名前のカフェが気に入っていた。そして本当に運命で繋がっている男女はどんなことがあっても結ばれると信じている彼女は、必死に口説こうとするジョナサンふりきって去ってゆく。その後、二人は偶然 “セレンディピティ”に舞い戻る。運命を感じる二人。そこで、ジョナサンの連絡先を5ドル札に書かせてそのお金でキャンディを買い、サラのフル・ネームと連絡先が書かれた小説『コレラの時代の愛』は古本屋に売り、これを見つけることが出来たなら、それが二人の”運命”なのだと提案。果たして二人は“偶然”を“運命”に変え、再会することが出来るのだろうか…?

久々にお勧めできるデート・ムービー。全米では9・11の悲劇後すぐの上映だった為、ニューヨークの街に愛と希望を取り戻すロマンティックなラブストーリーに人々は喝采し、より大きな話題となった。残念ながら貿易センタービルが映り込んでいるシーンは編集で手直しされている。

オフィシャルサイト: http://www.serendipity-themovie.com/

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2002年11月11日 by p-movie.com