ザ・ダイバー

男達の苦悩と再生の物語 ★★★★☆
[00/米] 2h08 5月26日より日比谷映画ほか東宝洋画系にてロードショー

製作総指揮:ビル・コスビー スタンリー・ロバートソン
監督:ジョージ・ティルマンJr
出演:ロバート・デ・ニーロ キューバ・グッディングJr シャーリーズ・セロン
アドバイザー:カール・ブラシア
配給:20世紀フォックス映画
宣伝:20世紀フォックス映画

「タイタンズを忘れない」同様に人種差別を描いた実話作品。海軍の深海ダイバーに初めて志願した黒人のカール・ブラシアに「奇蹟の輝き」のキューバ・グッディングJr、訓練所の教官にロバート・デ・ニーロ、その妻にシャーリーズ・セロン。監督は「ソウル・フード」の脚本家で今回がデビュー作のジョージ・ティルマンJr。

貧しい小作農家で育ったブラシアは海軍に入隊したが、黒人にはコックか雑用係しかなかった。ある日、ブラシアはネイビー・ダイバーという職があるのを知り、2年に渡って嘆願書を書いて遂に養成所への入学が許可された。しかし、彼を待っていたのは差別主義者の教官ビリーで、彼には過酷な訓練が続く。卒業試験の日サンデーは司令官からブラシアを合格させぬよう命じられた。しかしブラシアは潜水限界時間ギリギリで試験をやり遂げる。命令に逆らったサンデーは昇格させられた。ブラシアは立派なマスター・ダイバーになっていくが、ある日事故により足に大怪我を負いダイバーの生命が断たれてしまう。そこに、ある雑誌の記事が届く。それは足を切断しても飛行士として活躍した人物の記事で、送ったのはサンデーだった。ブラシアの義足をつけたリハビリが始まった。だが、復帰をよく思わない人物が現れた。サンデーは聴聞会を開くように根回しするが、聴聞会で出された要求は最新式の85キロもある潜水服を着て12歩を歩き切ることだった。

アメリカ海軍初の黒人ダイバーという人種差別を越えた次は身体障害の壁までも乗り越えたカール・ブラシアの半生を描いた作品。 アドバイザーに本人を迎えて忠実に描いている。実際には教官は2名いたそうだが、名前を明かせないので1人してデニーロが演じている。「タイタンズ・・」は学生がターゲットだったが、こちらは年配まで幅広く受け入れられるでしょう。潜水艦と遭遇する水中アクションシーンも含めて心を魅了される。


カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2001年5月28日 by p-movie.com