コールド マウンテン【R-15】

21世紀の「風と共に去りぬ」

オススメ度:★★★★☆
2003年/イギリス・イタリア・ルーマニア合作/カラー/155分

<INTRODUCTION&STORY>

ベストセラーとなったチャールズ・フレイジャーの壮大な小説を「イングリッシュ・ペイシェント」のアンソニー・ミンゲラ監督が映画化した至高のラブストーリー。出演は「ロード・トゥ・パーディション」のジュード・ロウ、「ドッグヴィル」のニコール・キッドマン、「恋は邪魔者」のレニー・ゼルウィガー、「スペース・カウボーイ」のドナルド・サザーランド、「25時」のフィリップ・シーモア・ホフマン、「ロスト・イン・トランスレーション」のジョヴァンニ・リビシ、「スター・ウォーズ エピ1&2」のナタリー・ポートマン。

南北戦争末期の1864年。南軍兵士としてヴァージニア州の戦場に送られたインマンは、ゲリラ戦に出撃を命じられた結果、瀕死の重傷を負って病院に収容される。回復を待つ間、彼の脳裏に浮かぶのは、3年前に離れた故郷コールドマウンテンの懐かしい情景。そして、出征前にただ一度だけ口づけを交わした恋人エイダの面影だった。この世に1つだけ確かなものがあるとしたら、それは彼女への愛をおいて他にない。その想いに駆り立てられたインマンは、脱走兵として死罪に問われるのを覚悟で、故郷への道を歩み出す。一方、その間に父を亡くす不幸に見舞われたエイダは、生活の手段を失い、窮地に立たされていた。明日の食べ物にも事欠く苦境の中、インマンとの再会だけを心の支えに生きるエイダ。そんな彼女に、救いの手をさしのべる流れ者の女ルビー。彼女の指導を受け、辺境の地で生き抜く術を身につけていくエイダ。そして遂に、エイダの元へ、インマンが帰り着く日がやって来る。

<REVIEW>

戦争とラブストーリーという昔から沢山ある物語を、豪快に描いた超大作。戦争シーンは、CGをふんだんに使い、爆弾で地面が盛り上がったり、爆風で服が吹き飛んだりと迫力あり。忘れがちな戦争で待っている女性側のエピソードも満載。これが、レニー・ゼルウィガーにアカデミー助演女優賞を獲得させた。制作したミラマックス社は、アカデミー賞となると映画並に金を掛けて宣伝費を使い捲るのに、この作品が作品賞と監督賞にノミネートされなかったのは、アメリカで撮ると言っていたのに海外で撮影した事により、仕事が無くなって怒ったスタッフ協会が、投票するのを止めようとする運動が起こったからと言われている。

<TRAILER>

YOUTUBE:http://youtu.be/uXGtunJ9Jqk

<CREDIT>

■製作:シドニー・ポラック ウィリアム・ホーバーグ アルバート・バーガー ロン・イェーザー
■原作:チャールズ・フレイジャー(新潮社刊)
■監督:アンソニー・ミンゲラ
■脚本:アンソニー・ミンゲラ
■出演:ニコール・キッドマン ジュード・ロウ レニー・ゼルウィガー ナタリー・ポートマン
■配給:東宝東和
■宣伝:リベロ

■公式ホームページ: -

[04/米][Cold Mountain 全米公開2003年12月26日] 【R-15】
2003年4月24日より日劇3ほか東宝洋画系にて全国ロードショー

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2004年4月26日 by p-movie.com

ロスト・イン・トランスレーション

ソフィアから東京へのラブレター ★★★★☆
[03/米]1h42 4月17日よりシネマライズほか全国順次ロードショー

[製作総指揮]フランシス・フォード・コッポラ フレッド・ルース
[製作]ロス・カッツ ソフィア・コッポラ
[監督]ソフィア・コッポラ
[脚本]ソフィア・コッポラ
[出演]ビル・マーレイ スカーレット・ヨハンソン ジョバンニ・リビシ アンナ・ファリス 田所豊
[配給]東北新社
[宣伝]ファントム・フィルム

[Lost in Translation 全米公開2003年10月3日]

ソフィア・コッポラが自らの来日体験をヒントに、全編東京で撮影した監督第2作。第76回アカデミーオリジナル脚本賞を受賞している。出演は「チャーリーズ・エンジェル」のビル・マーレイ、「真珠の耳飾りの少女」のスカーレット・ヨハンソン、「ヘブン」のジョバンニ・リビシ、「最終絶叫計画」のアンナ・ファリス。

ハリウッド・スターのボブ・ハリスは、ウィスキーのコマーシャルの撮影のため来日する。日本人スタッフから歓待を受けた彼は嬉しさを感じる一方で、慣れない国にいる不安感も覚え始めていた。時差ボケも重なり、ボブは眠れない夜を過ごしていた。同じホテルにフォトグラファーの夫の仕事に同行してきた若妻のシャーロットが滞在していた。仕事に追われる一方の夫となかなか一緒にいることができない彼女は、言い知れぬ孤独と不安にさいなまれていた。仕事に疲れぐっすりと眠る夫の隣りで、シャーロットもまた眠れない夜を過しているのだった。翌朝、エレベーターに乗りあわせたシャーロットと視線を交わしたボブは、彼女のさりげない笑顔に心が救われる想いを感じる。

海外での公開時は日本語のセリフに英語の字幕を出さないで、主演二人の気持ちを体験できるようにしたそうだが、日本人には状況が全て分かってしまうので、二人の戸惑うカルチャー・ギャップコメディーにしか見れない。海外に行って似たような体験をしたことがある人は、感情移入できるだろう。作品のほとんどが、パークハイアット東京。よく来日するスター御用達のホテルで、記者会見を行なうところ。ソフィアも、ココで会見を行なった。内容は、親子ほど離れた男女によるプラトニック・ラヴ。「真珠の耳飾りの少女」もそうだし、スカーレットにはこの路線を続けて欲しい。

オフィシャルサイト:http://www.lit-movie.com/

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2004年4月18日 by p-movie.com

タイムリミット

時間が彼を追い詰める… ★★★☆☆
[03/米]1h45 4月10日より渋谷東急ほか 全国松竹・東急系にてロードショー

[製作]ニール・H・モリッツ ジェシー・B’ フランクリン
[監督]カール・フランクリン
[脚本]デイヴ・コラード
[出演]デンゼル・ワシントン エヴァ・メンデス サナ・レイサン ディーン・ケイン
[配給]東芝エンタテインメント
[宣伝]メディアボックス

[Out of Time 全米公開2003年10月3日]

「グローリー」「トレーニング デイ」で2度のアカデミー賞に輝くデンゼル・ワシントン主演の行き着く間も与えないスピード感溢れるスリリングなノンストップ・サスペンス。共演は「レジェンド・オブ・メキシコ」のエヴァ・メンデス、「エイリアンVSプレデター」のサナ・レイサン、TVドラマ「新スーパーマン」のディーン・ケイン。監督は「青いドレスの女」のカール・フランクリン。

フロリダの小さな町バニアン・キーで起きた、ある若い夫婦の殺人事件。被害者である妻と密かに情事を重ねていた警察署長マットは、自分の置かれた立場に愕然とする。死んだアンとの通話記録、事件のあった夜の目撃者、そして死亡保険金の受取人になっていたこと―すべての状況証拠は彼を犯人だと示していた。彼女とつながる一つ一つの証拠が見つけられる前にそれを隠し、同時に無実を証明する為にも真犯人を探さなくてはいけないマット。しかも、捜査の応援にマイアミ警察の殺人課から来た刑事は、彼がまだ心を残している別居中の妻アレックスだった。せまり来るタイムリミットとの絶え間ない戦い!時間が彼を追い詰めるのか、彼が時間を追い詰めるのか・・・。

懐かしいヒッチコック風の巻き込まれもの。「逃亡者」やケヴィン・コスナーの「追いつめられて」を思い出すつくり。見所は別居中の妻とコンビを組みながら、犯人を探さなければいけないという過酷な状況で徐々に追いつめられていくという緊迫感。でもデンゼルが選択するような役では、ないような気もするが。エンディングも、ちょっと出きすぎている。ちなみに公開期間は、3週間です。

オフィシャルサイト:http://www.timelimit.jp/

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2004年4月12日 by p-movie.com

イン・ザ・カット

いま心の奥に秘めた感情が、弾けとび開花する ★★★☆☆
[03/米]1h59 4月3日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にてロードショー

[製作]ニコール・キッドマン ローリー・パーカー
[原作]スザンナ・ムーア(ハヤカワ文庫)
[監督]ジェーン・カンピオン
[脚本]スザンナ・ムーア ジェーン・カンピオン
[出演]メグ・ライアン マーク・ラファロ ケヴィン・ベーコン ジェニファー・ジェイソン・リー
[配給]ギャガ・ヒューマックス共同
[宣伝]ムービーアイ エンタテインメント

[IN THE CUT 全米公開2003年10月31日] 【R-15】

「ピアノ・レッスン」でアカデミー賞に輝いた女流監督ジェーン・カンピオンが描く、「女性の性(さが)」に深く切り込んだ衝撃作。主演のメグ・ライアンは、これまでのイメージを脱ぎ捨てリアルで生身な女を演じ、新境地を開く。共演は「死ぬまでにしたい10のこと」のマーク・ラファエロ、「ロード・トゥ・パーディション」のジェニファー・ジェイソン・リー、「ミスティック・リバー」のケビン・ベーコン。

ニューヨークの大学で文学講師として働くフラニーは、幼い頃のトラウマから上手く人を愛することが出来ない。適度な距離を持ち、決して心の中まで踏み込ませない彼女にとって、自分と世界を繋ぐものは詩の断片やスラングといった言葉だけだった。だが、フラニーが殺人事件の犯人を目撃したことから生活に変化が訪れる。捜査にやって来た刑事マロイとの危うい関係は、彼女の心の奥に眠る「性」を開花させ、次第に浮き彫りにさせる。

最初は二コール・キッドマンで製作を進めていたが、脚本に魅せられたメグ・ライアンの熱烈なラブコールで主演に決定。二コールは製作として名を連ね、世界中の女性から支持され3人が才能を開花させた作品でもある。作品はベストセラーの小説の映画化で殺人事件が絡むが、ミステリーはあくまでオマケ。メグの女優魂をトクと御覧あれ。

オフィシャルサイト:http://www.inthecut.jp/

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2004年4月5日 by p-movie.com

恋愛適齢期

なぜ、年齢が恥かしいの? ★★★★☆
[03/米]2h08 3月27日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]ブルース・A・ブロック ナンシー・メイヤーズ
[監督]ナンシー・メイヤーズ
[脚本]ナンシー・メイヤーズ
[出演]ジャック・ニコルソン ダイアン・キートン キアヌ・リーブス アマンダ・ピート
[配給]ワーナー・ブラザース
[宣伝]レオ・エンタープライズ

[Something's gotta give 全米公開2003年12月12日]

「ハート・オブ・ウーマン」の女流監督ナンシー・メイヤーズが、女性で初めて2本目の全米No.1作品を獲得した快挙作品。出演は「N.Y.式ハッピー・セラピー」のジャック・ニコルソン、「フォルテ」のダイアン・キートン、「陽だまりのグラウンド」のキアヌ・リーブス、「隣のヒットマン」のアマンダ・ピート、「ファーゴ」のフランシス・マクドーマンド。

ハリー・サンボーンは、音楽業界の大立者として権勢をふるう63歳の独身富豪。彼がつきあう女性は、決まって30歳以下の、人も羨む美女ばかり。そんなハリーが、新しい恋人マリンとともに、二人だけのロマンチックな週末を過ごそうと、彼女の母親の別荘へやって来た。そうとは知らずに、妹のゾーイと連れ立って週末の別荘を訪れたマリンの母親エリカ・バリーは、突然あられもない姿で現われた‘娘のボーイフレンド’に思わず絶句! そして、さらに持ち上がる厄介な騒動。ハリーが急な心臓発作に倒れ、大騒ぎで病院に運ばれたあげく、エリカの別荘でしばらく療養生活を送ることになってしまったのだ。彼の担当医となったジュリアン・マーサーは、病院で出会った瞬間からエリカにすっかり魅せられていた。突然、二人に迫られたエリカの恋の行方は…。

三角関係のラヴコメというと、嫉妬からの妙な張り合いやドタバタになりがちだが、こちらは上品な大人の鑑賞作品。なんと言ってもダイアン・キートンがチャーミング。チャットでニコルソンとやり取りしたり、涙が止まらないほどの慟哭シーンなど素晴らしい。キアヌのドクター役は、どうなんだろう?

オフィシャルサイト:http://www.warnerbros.co.jp/somethingsgottagive/

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2004年3月29日 by p-movie.com