トルク

人類未体験スピード映像 ★★★☆☆
[04/米]1h24 10月16日より東劇ほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]ニール・H・モリッツ ブラッド・ラフ
[監督]ジョセフ・カーン
[脚本]マット・ジョンソン
[出演]マーティン・ヘンダーソン アイス・キューブ ジェイ・ヘルナンデス モーネイ・マザー
[配給]ワーナー・ブラザース映画
[宣伝]レオ・エンタープライズ

TORQUE : 全米公開2004年1月16日
バイクが走り、宙を舞い、列車の屋根をも駆け抜ける、ハイパー・スピード・アクションムービー。出演は「ザ・リング」のマーティン・ヘンダーソン、「スリー・キングス」のアイス・キューブ、「ロード・キラー」のジェイ・ヘルナンデス、「エンジェル・アイズ」のモーネイ・マザー。監督は、CMやミュージックビデオ界出身の鬼才ジョセフ・カーン。

数カ月前、バイクで故郷の町を離れたケアリー・フォードは、恋人シェインとやり直すため、そして、やり残した仕事を終えるために故郷に舞い戻った。フォードは町を出る時に、ドラッグの売人でバイカーギャング“ヘリオンズ”のリーダー、ヘンリーからバイク数台を譲り受けたが、ヘンリーは今になって、そのバイクを返せと迫ってきた。渋るフォードにヘンリーはジュニア殺しの濡れ衣を着せる。ジュニアはバイカーギャング“リーパーズ”の恐るべきリーダー、トレイの弟だった。フォードはたちまち追われる身となった。弟の復讐に燃えるトレイを振り払い、FBI捜査官マクフィアソンの追跡をかわし、バイクの返上を迫るヘンリーと壮絶なチェイスを繰り広げる。仲間のドルトンやバルの力を借りながら、フォードは決死の思いで砂漠の中を駆け抜ける。汚名を晴らし、ライダーとして生き続けるため、ここで捕まるわけにはいかない―。

とても分かり易い勧善懲悪ものなのに、凄く丁寧にストーリーを描いた作品。まるで、バイカーが頭が悪いと言っている展開。なのに総尺84分しかない。「ワイルド・スピード」と同じくエンジンの中まで突入するカメラアングルと壮大なチェイス。「ソード・フィッシュ」もビックリの不思議映像は人類未体験?

オフィシャルサイト:http://www.torque.jp/

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2004年10月18日 by p-movie.com

イズ・エー[is A.]

息子を裁くのは、父親の役目です ★★★★☆
[03/日]1h49 10月9日よりユーロスペースほか全国順次公開[PG-12]

[製作]北側雅司 及川次雄 林瑞峰
[監督]藤原健一
[脚本]藤原健一 江面貴亮
[出演]津田寛治 小栗旬 内藤剛志 戸田菜穂 水川あさみ 榊英雄 山田辰夫 斎藤歩 伊藤かずえ 菅田俊
[配給]GPミュージアムソフト
[宣伝]アジンコート

未成年者による犯罪で家族を亡くした被害者の刑事と、加害者となった家族の再生を願う父親、少年法により社会復帰した息子のその後を描いた衝撃作品。出演は「世界の中心で、愛をさけぶ」の津田寛治、「隣人13号」の小栗旬、「ランドリー」の内藤剛志、「死に花」の戸田菜穂、「渋谷怪談」の水川あさみ、「荒神」の榊英雄、「陰陽師2」の山田辰夫、「油断大敵」の斎藤歩、「ナースのお仕事ザ・ムービー」の伊藤かずえ、「ラストサムライ」の菅田俊。監督は、多々のVシネマを撮ってきて本作で劇場映画デビューの藤原健一。

渋谷で、大量の死者を出す爆破事件が発生。犯人は”ホーリー・ナイト”と名乗り、多くのメディアで取り上げられ、カリスマ的存在となる。ところが捕まったのは、なんと14歳の少年・勇也 (小栗旬)だった。少年法により、わずか4年で出所する”ホーリー・ナイト”。果たして勇也は本当に更生できたのだろうか?勇也の社会復帰を知り、ある確信を持って動き出す刑事(津田寛治)。彼は爆破事件で最愛の妻と息子を失っていた。一方、勇也の父親(内藤剛志)は離れ離れに生活する家族の再生を願って行動する。被害者と加害者、立場は違うが、同じ父親としてのプライドを背負って対峙する二人の男。だが、その二人をあざ笑うようにまたもや信じられない事件が起こる…。

少年犯罪を描いた作品には、「踊る大捜査線」の映画化1作目ほか多々あるが、この作品は少年法によりわずか4年で少年院を出所した少年のその後と、事件によりバラバラに生活している家族の再生を願う加害者の父、爆破事件により妻と子を亡くした刑事のその後を描いた作品。ここ何年かで日本でも未成年者による犯罪が増加しているが、本作はフィクションでありエンターテイメント性のあるドラマとして描かれている。特に、被害者の父と同じく子供を持つ父親と、12歳から高校生の方に見て欲しい作品。

オフィシャルサイト:http://www.is-a.jp/

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カテゴリー: 日本 | 映画レビュー

2004年10月7日 by p-movie.com

ヘルボーイ

魔界が生んだカリスマ救世主登場 ★★★☆☆
[04/米]2h12 10月1日より日比谷映画ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]ローレンス・ゴードン マイク・リチャードソン ロイド・レヴィン
[監督]ギレルモ・デル・トロ
[脚本]ギレルモ・デル・トロ
[出演]ロン・パールマン ジョン・ハート セルマ・ブレア ルパート・エヴァンス
[配給]ユナイテッド・インターナショナルピクチャーズ ファー・イースト
[宣伝]キャシディ

[HELLBOY : 全米公開2004年4月2日]
アメコミ大手出版社のダークホース・コミックスが生み出した人気キャラクターの映画化。出演は「エイリアン4」のロン・パールマン、「エレファントマン」のジョン・ハート、「ストーリーテリング」のセルマ・ブレア、監督は、「ミミック」「デビルズ・バックボーン」「ブレイド2」のギレルモ・デル・トロ。

ヘルボーイの誕生は、60年前の第2次世界大戦の戦争秘話までさかのぼる。敗色の濃くなった黒魔術の帝国の異名を持つナチス・ドイツは、邪悪な魔道師ラスプーチンとオカルト結社トゥーレ協会が開発した超科学装置による世界征服計画を決行する。そのとき、異界=地獄から召喚されたヘルボーイは、ハルマゲドンの先遣者の宿命を負いながらも、ブルーム教授は極秘の超常現象調査/防衛局(BPRD)を創設し、ヘルボーイを息子のように育てると共に、並外れた超常的な才能を伸ばし、世界最高のオカルト調査員へと成長させた。闇の出自にも関わらず、比類なき善のヒーローとなったヘルボーイは、人間の世界を脅かす邪悪な勢力と戦いつづけてきた。そして今、魔界から再生したラスプーチンは、世界に終末をもたらすラグナロク計画を再び起動させようと暗躍し、ヘルボーイとBPRDに、その魔手を伸ばしてくる。

ハルマゲドン実行の為に時空からやって来た地獄の使者たちの魔界サイドと、FBI捜査官&魔界が生んだカリスマ救世主の人類サイドとの死闘を描いたアクションムービー。そのキャラには、「X-メン2」に登場した念動発火や「デアデビル」の悪役のような不死身超人や半漁人や魚と鼠のあいのこのような不気味なキャラばかり。一番変なのは、ちょん髷を結ったヘル・ボーイだけど。早くもシリーズ化が決定していて、監督も一緒。その監督の意向で、今回の上映はオリジナルより10分長いヴァージョンでの上映で公開される。

オフィシャルサイト:http://www.uipjapan.com/hellboy/

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2004年10月4日 by p-movie.com

モンスター

世界中が圧倒され、そして涙した ★★★★☆
[03/米]1h49 9月25日よりシネマライズほか全国順次ロードショー

[製作]シャーリーズ・セロン マーク・デーモン クラーク・ピーターソン ドナルド・カシュナー ブラッド・ワイマン
[監督]パティ・ジェンキンス
[脚本]パティ・ジェンキンス
[出演]シャーリーズ・セロン クリスティーナ・リッチ ブルース・ダーン リー・ターゲセン アニー・コーレイ
[配給]ギャガGシネマ
[宣伝]ギャガGシネマ風

[Monster : 全米公開2004年1月9日 【R-15】]
“モンスター”と呼ばれアメリカ中を恐怖のどん底に陥れた、全米初の女性連続殺人鬼にして初の女性死刑囚アイリーン・キャロル・ウォースを、魅惑的なヒロインを演じてきたシャーリーズ・セロンが演じアカデミー賞主演女優賞を受賞したドラマ。共演は「バッファロー’66」のクリスティーナ・リッチ、「すべての美しい馬」のブルース・ダーン。監督は、長編デビューとなる女性のパティ・ジェンキンス。

女優になることを夢想する平凡な少女だったアイリーン。不幸な環境で生まれ育った彼女は、いつかきっと自分を別の世界へ連れて行ってくれる誰かが現れると信じて、娼婦として過酷な日常を生き抜いてきた。だが、その夢も潰えたとき、彼女は生まれて初めて自分を蔑むことなく愛してくれる人と巡り会う。それは少女のセルビー。人生をやり直したいと願うアイリーンだったが、旅立ちを目前に控えた日、サディスティックな客に死の寸前まで暴力をふるわれ、とっさに相手を殺害してしまう。こうして一線を踏み越えた彼女は、恐怖から娼婦として生きることもできなくなる。セルビーとの生活をという思いから、アイリーンは犯行を重ねていくことになる・・・。

13キロも体重を増やし、2時間のメイクをかけて本人ソックリに演じたシャーリーズ・セロンの熱演にはただただ唖然。下着姿で、たるんだ腹の出た容姿には思わず引くだろう。普通の幸せを求めながらも、社会の閉鎖性に生きる道を失った女性の転落。本人の10数年に渡る手紙から真実に迫っていく展開には、説得力があり感情移入ができる。連続殺人鬼になってしまったのは、馴れというものなのだろうか? 11月3日には、シリアル・キラー アイリーン 「モンスター」と呼ばれた女のドキュメンタリーが発売。本当にビックリするほど、ソックリです。

オフィシャルサイト:http://www.gaga.ne.jp/monster/

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2004年9月27日 by p-movie.com

アイ,ロボット

ルールは破られた、未来は守れるか ★★★☆☆
[04/米]1h55 9月18日より日劇1ほか全国東宝洋画系にてロードショー
[製作]ローレンス・マーク ジョン・デイヴィス トファー・ダウ ウィック・ゴッドフリー
[原案]ジェフ・ヴィンター
[原典]アイザック・アシモフ
[監督]アレックス・プロヤス
[脚本]アキヴァ・ゴールズマン ジェフ・ヴィンター
[出演]ウィル・スミス ブリジット・モイナハン アラン・テューディック ジェームズ・クロムウェル
[配給]20世紀フォックス

[i,ROBOT : 全米公開2004年7月16日]
“トリビアの泉”の説明でお馴染みアイザック・アシモフの古典ロボットSF連作「われはロボット」を「ダークシティ」のアレックス・プロヤス監督が映画化。出演は、又もや刑事役のウィル・スミス、「リクルート」のブリジット・モイナハン、「ハリウッド的殺人事件」のブルース・グリーンウッド、「ベイブ」シリーズのジェームズ・クロムウェル、ロボットのモデルをした影の主役は「パッチ・アダムス」のアラン・テューディック。

今からわずか30年後の近未来、家庭用ロボットが人間のパートナーとして普及している時代。そして更に、革新的な技術による新世代ロボットが登場し、新たなロボット社会の夜明けを迎えようとする直前、そのロボットの生みの親であり、ロボット工学の第一人者、アルフレッド・ラニング博士の殺人事件が起きる。容疑者は最新のNS-5型ロボットのサニー。“ロボット3原則”により、絶対に人間に危害を加えられないはずのロボットが犯人なのか? その謎を追及するシカゴ市警の刑事デル・スプーナーとロボット心理学者スーザン・カルヴィン博士は、やがて、人類の存亡がかかった驚愕の真相に迫っていく。

原作小説に登場して以後のすべてのロボットSFで用いられた「ロボット三原則」がモチーフ。ロボット嫌いの刑事とロボットを信頼している心理学者博士が事件を解決していく展開で、ロボット研究をしている方には、ショッキングなオチ。それよりもショッキングだったのは、遂に役者が要らない作品が普通に登場てしまったことかな。

オフィシャルサイト:http://www.foxjapan.com/movies/irobot/

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2004年9月20日 by p-movie.com