モンスター

世界中が圧倒され、そして涙した ★★★★☆
[03/米]1h49 9月25日よりシネマライズほか全国順次ロードショー

[製作]シャーリーズ・セロン マーク・デーモン クラーク・ピーターソン ドナルド・カシュナー ブラッド・ワイマン
[監督]パティ・ジェンキンス
[脚本]パティ・ジェンキンス
[出演]シャーリーズ・セロン クリスティーナ・リッチ ブルース・ダーン リー・ターゲセン アニー・コーレイ
[配給]ギャガGシネマ
[宣伝]ギャガGシネマ風

[Monster : 全米公開2004年1月9日 【R-15】]
“モンスター”と呼ばれアメリカ中を恐怖のどん底に陥れた、全米初の女性連続殺人鬼にして初の女性死刑囚アイリーン・キャロル・ウォースを、魅惑的なヒロインを演じてきたシャーリーズ・セロンが演じアカデミー賞主演女優賞を受賞したドラマ。共演は「バッファロー’66」のクリスティーナ・リッチ、「すべての美しい馬」のブルース・ダーン。監督は、長編デビューとなる女性のパティ・ジェンキンス。

女優になることを夢想する平凡な少女だったアイリーン。不幸な環境で生まれ育った彼女は、いつかきっと自分を別の世界へ連れて行ってくれる誰かが現れると信じて、娼婦として過酷な日常を生き抜いてきた。だが、その夢も潰えたとき、彼女は生まれて初めて自分を蔑むことなく愛してくれる人と巡り会う。それは少女のセルビー。人生をやり直したいと願うアイリーンだったが、旅立ちを目前に控えた日、サディスティックな客に死の寸前まで暴力をふるわれ、とっさに相手を殺害してしまう。こうして一線を踏み越えた彼女は、恐怖から娼婦として生きることもできなくなる。セルビーとの生活をという思いから、アイリーンは犯行を重ねていくことになる・・・。

13キロも体重を増やし、2時間のメイクをかけて本人ソックリに演じたシャーリーズ・セロンの熱演にはただただ唖然。下着姿で、たるんだ腹の出た容姿には思わず引くだろう。普通の幸せを求めながらも、社会の閉鎖性に生きる道を失った女性の転落。本人の10数年に渡る手紙から真実に迫っていく展開には、説得力があり感情移入ができる。連続殺人鬼になってしまったのは、馴れというものなのだろうか? 11月3日には、シリアル・キラー アイリーン 「モンスター」と呼ばれた女のドキュメンタリーが発売。本当にビックリするほど、ソックリです。

オフィシャルサイト:http://www.gaga.ne.jp/monster/


カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2004年9月27日 by p-movie.com