完全犯罪クラブ

戦慄の「次世代型完全犯罪」のすべて ★★★☆☆
[02/米]2h00 9月28日より丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]バーベット・シュローダー スーザン・ホフマン リチャード・クリスタル
[原作](文庫刊)
[監督]バーベット・シュローダー
[脚本]トニー・ゲイトン
[出演]サンドラ・ブロック ベン・チャップリン ライアン・ゴズリング マイケル・ピット クリス・ペン
[配給]ワーナー・ブラザース
[宣伝]レオ・エンタープライズ

[戦慄のまったく新しい犯罪映画:MURDER BY NUMBERS 全米公開2002年4月19日]
繰り返す進化の果てに、ある日突然変異種が生まれ出るように、犯罪史に残るすべてのサイコキラーを軽々と越えて誰も思いもつかなかった犯罪をいとも簡単にやってのける少年たちが、警察に挑戦状を叩きつける。事件を追う捜査官に「デンジャラス・ビューティー」のサンドラ・ブロック 、「バースデイ・ガール」のベン・チャップリン。少年達は「タイタンズを忘れない」のライアン・ゴズリング、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のマイケル・ピット。監督は「運命の逆転」「ルームメイト」「死の接吻」「絶対×絶命」バーベット・シュローダー。

森の中の排水溝で女性の死体が発見される。殺人課の刑事キャシー・メイウェザーは、新しくパートナーになったサム・ケネディーとともに捜査を担当することになった。死体の近くにあった足跡は、高価なブーツのものだった。ブーツの持ち主である近くの高校生リチャードに会いに行く。しかしブーツは事件前に学校のロッカーから盗まれており、リチャードには事件発生当時の完璧なアリバイがあった。にもかかわらず、キャシーは直感的にリチャードとクラス1の頭脳を持つジャスティンが怪しいと感じる。他に有力な容疑者が現れたにもかかわらず、リチャードに的を絞って捜査を行うキャシーに上層部から圧力がかかる。リチャードは町の有力者の息子だった。しかしキャシーは独自の捜査をやめようとしない。彼女には自らのカンを信じる理由があった。自分自身がかつて犯罪事件の被害者になったことがあったのだ。やがてキャシーの常軌を逸した執拗な追及を受け、リチャードとジャスティンの間に微妙な亀裂が入りはじめる。

プロファイリング捜査の裏をかこうとする少年犯罪と、それを追う過去のトラウマに悩まされている女捜査官との息詰まるサスペンス。2人の少年の詰めの甘さと、サンドラ・ブロックが一人で事件を解決してしまうのが気になるが、構成と展開が上手いので2時間あるが飽きずに見れる。これはサスペンス映画の得意な監督の力でしょう。シリーズ化しても面白そうだけど、興行成績があまり成績がよくなかったので無理かな。

オフィシャルサイト: http://murderbynumbersmovie.warnerbros.com/

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2002年9月28日 by p-movie.com

サイン

ある日、男と家族の前に現れた〈兆候〉 ★★★☆☆
[02/米]1h47 9月21日より日比谷スカラ座1ほか全国東宝洋画系にてロードショー

製作]フランク・マーシャル、サム・マーサー、M.ナイト・シャマラン
監督:M.ナイト・シャマラン
脚本:M.ナイト・シャマラン
出演:メル・ギブソン ホアキン・フェニックス ローリー・カルキン アビゲイル・ブレスリン M.ナイト・シャマラン
配給:ブエナビスタインターナショナル(ジャパン)
宣伝:メイジャー

[シャラマン・ワールド全開:Signs 全米公開2002年8月2日]
「シックス・センス」「アンブレイカブル」のM.ナイト・シャマラン監督最新作は、ミステリーサークルを主題にした超常現象スリラー。主演はブルース・ウィリスからメル・ギブソンへ、ほか「グラディエータ」のホアキン・フェニックス、マコーレと「危険な遊び」で共演していたローリー・カルキン、「キッド」のアビゲイル・ブレスリン、「エリン・ブロコビッチ」、そして今回は、かなり重要な役でシャマランがまたもや登場する。

グラハム・ヘスは信仰心篤き牧師であったが、ある日突然に最愛の妻を事故で亡くしてしまい、彼は神に対し大いなる疑念を抱き始め、牧師を辞めて農夫となる。元プロ野球選手の弟と 2人の子供たちとの穏やかな日々──だがその平穏は、突然に打ち破られる。農場のとうもろこし畑に忽然と現れた、巨大なミステリーサークル。どう考えても人為的に作られたものではない。果たしてこの“サイン”は何を意味するのか?そして、なぜ彼の農場に出現したのか?その答えを知ろうとした瞬間、グラハムは恐るべき真実への扉を開けてしまったのだ。

相変わらず秘密主義でひたむきに隠したがるシャマランの希望により、大雑把にしか紹介ができないけど。まず引っかかるのが、何故今更ミステリーサークルなの?と言う疑問。多分皆さんがすでにオチを想像していると思いますが、前2作に比べたらあっけにとられるようなオチは待っていません。でも分かっていながら、かなり恐怖と笑いが楽しめる作品です。それは、オチの前に登場する数々のエピソード(兆候)が不気味だから。特にメディアを使った(兆候)がよく出来ています。登場人物が少なく、低予算で撮れそうな作品ではあるけど、やっぱりM.ナイト・シャマラン監督作品と冠がつかないとヒットしない作品なんです。

オフィシャルサイト: http://www.movies.co.jp/sign/

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2002年9月20日 by p-movie.com

アバウト・ア・ボーイ

精神未熟なグータラ男の日記 ★★★★☆
[02/仏・英・米]1h40 9月14日より日劇3ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー

[製作]ティム・ベバン エリック・フェルナー ジェーン・ローゼンタール ロバート・デ・ニーロ
[原作]ニック・ホーンビィ(文庫刊)
[監督]ポール・ウェイツ、クリス・ウェイツ
[脚色]ピーター・ヘッジズ
[出演]ヒュー・グラント ニコラス・ホルト トニ・コレット レイチェル・ワイズ ビクトリア・スマーフィット
[配給]ユナイテッド・インターナショナルピクチャーズ ファー・イースト
[宣伝]UIP映画

[珠玉のハートフルなドラマ:About a Boy 全米公開2002年4月26日]
ヒュー・グラントも惚れこんだという、「ハイ・フィデリティ」の原作者でもあるニック・ホーンビィの同名小説を映画化。英国では100万部突破のベストセラーで、「ブリジット・ジョーンズの日記」男性版登場と本年度 No.1のオープニングを記録している。ほかの出演者は、本作でデビューしたニコラス・ホルト、「シックス・センス」のトニ・コレット、「ザ・ビーチ」のビクトリア・スマ-フィット、そして「ハムナプトラ」シリーズのレイチェル・ワイズ。監督は「アメリカン・パイ」のポール&クリス・ウェイツ兄弟。

ウィルは、フリーマンという名字が示すとおり、何の束縛もなし、人生を謳歌している男。高級車を乗り回し、美容室でグルーミングに励み、クイズ番組とネット・サーフィンで時間をつぶす。毎日が日曜日な生活を満喫中の彼は、一期一会の交際相手を求め、今日もシングル・マザーのナンパに精を出す。一方、12歳のマーカスにとって、人生はもっと深刻なものだ。学校ではいじめの標的になり、情緒不安定な母親は自殺騒ぎを起こす始末。その母をたまたま病院へ運んだウィルに「いい人」の素質を見出したマーカスは、毎放課後ウィルのアパートへ通うようになる。マイペースな生活をかき乱され、迷惑顔のウィル。しかし、いつしか彼は、マーカスと過ごす時間を自分が楽しんでいることに気づく。そして、そんな彼の変化は、新しい恋のチャンスを呼び込むことになるのだが…。

責任の二文字と無縁の暮らしを送っていた男が、12歳の少年との関わりあいを通じて、「自分の人生に欠けていたものは何か?」に気づいていく。オトナになりきれないオトナの心情を等身大で描きながら、人間同士の絆・孤独・愛・家族といったテーマを浮き彫りにしていくという内容。ヒュー・グラントが惚れこんだだけあり、彼にピッタリの作品。彼のような生活に憧れる男性は日本にもいるのでは? ニコラス・ホルト演じるマーカスも、デビル眉毛で図々しい奴だけど何故だか憎めない。

オフィシャルサイト: http://www.uipjapan.com/aboutaboy/index.htm

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2002年9月14日 by p-movie.com

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

痛烈にして愛に満ちたイマジネーション ★★★★☆
[01/米]1h49 9月7日よりシネスイッチ銀座、恵比寿ガーデンシネマズほか全国順次ロードショー

製作:ウエス・アンダーソン、バリー・メンデル、スコット・ルーディン
監督:ウエス・アンダーソン
脚本:ウエス・アンダーソン、オーウェン・ウィルソン
出演:ジーン・ハックマン アンシェリカ・ヒューストン ベン・ステイラー グウィネス・パルトロウ ルーク・ウイルソン オーウェン・ウィルソン ビル・マーレー ダニー・グローバー
配給:ブエナビスタインターナショナル(ジャパン)
宣伝:ムービーテレビジョン

[悲劇と喜劇が隣り合わせの《家族の再生》物語:The Royal Tenenbaums]
ニューヨーク・タイムズ紙をはじめとする有力メディアがこぞって《2001年度ベスト・ムービー》に選び、世界中の映画ファンの圧倒的な支持を集めた話題作が遂に日本で公開。出演者はとても豪華で「ザ・プロフェッショナル」のジーン・ハックマン、「バッファロー’66」のアンシェリカ・ヒューストン、「ズーランダー」のベン・ステイラー、「愛しのローズマリー」のグウィネス・パルトロウ、「キューティ・ブロンド」のルーク・ウイルソン、「エネミー・ライン」のオーウェン・ウィルソン、「チャーリーズ・エンジェル」のビル・マーレー、「リーサル・ウェポン」シリーズのダニー・グローバー、そしてナレーションを務めているのはアレック・ボールドウィン。監督は、ベンとオーウェンと仲の良いウエス・アンダーソン。共同で脚本を書いた監督とオーウェン・ウィルソンは、アカデミー賞脚本賞にノミネートされている。

有能な弁護士であるロイヤルと、考古学者である妻エセルには、3人の子供がいたが「性格の不一致」を理由に別居した。長男チャスは子どもの頃から不動産売買に精通し、10代にして国際金融に並外れた能力を発揮する〈天才〉だった。長女(養女)のマーゴは少女の頃から戯曲の才にあふれ、10代前半で5万ドルの懸賞金を得た〈天才〉だった。次男リッチーはテニス・プレイヤーで、全米ジュニア選手権で前人未到のV3を達成し、将来を嘱望されプロデビューを果たした〈天才〉だった。「天才一家」と呼ばれたテネンバウム家だったが、しかし夫婦・家族による22年間に渡る裏切りと失敗と絶望と悲観と災難で「天才一家」はいつしか「天災一家」へと変転する。そして、いま、この「世界で一番自分勝手な男」ロイヤルが「もう一度、家族でやり直したい」と言い出した。22年ぶりの冬、テネンバウム家に思いがけない転機が訪れる。果たして、家族の再生はなるか…。

なんとも不思議で楽しいコメディー。むかし松竹が得意としていたハチャメチャ・ホームドラマにも似ているし、ジョン・アーヴィングの世界にもかなり似ている。オープニングは3人の子供の回想シーンから始まるのだが、この子役たちがソックリ。ベン・ステイラーの息子たちまでソックリだ。どうして日本はこれが出来ないんだろう?これだけ個性の強い登場人物を豪快に纏めてしまうウエス・アンダーソン監督は天才かもしれないと思ったら、次回作はベンとオーウェン共演の「刑事スタスキー&ハッチ」の映画化だとか。そんなに長く待てないよと、言う方は同じく2人が共演した「ズーランダー」(9月14日公開)をどうぞ。

オフィシャルサイト: http://bventertainment.go.com/movies/royal/

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2002年9月9日 by p-movie.com

バイオハザード

悪夢のようなサバイバル戦 ★★★☆☆
[02/独・英・米]1h41 8月31日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

製作:ポール・アンダーソン ジェレミー・ボルト ベルント・アイヒンガー サミュエル・ハディダ
原案:カプコン「バイオハザード」
監督:ポール・アンダーソン
脚本:ポール・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ ミシェル・ロドリゲス エリック・メビウス ジェームズ・ピュアフォイ
配給:アミューズピクチャーズ
宣伝:アミューズピクチャーズ

[アクロバティックなアクション・ムービー:Resident Evil]
世界中で2,000万本を超える売上を記録した同名ゲームシリーズの映画化で、早くもシリーズ化決定。「モータル・コンバット」「イベント・ホライゾン」「ソルジャー」のポール・アンダーソン監督は、トム・クルーズ製作・主演最新作『Death Race 3000』や「エイリアンVSプレデター」に指名されている。全米では「アイスエイジ」に次ぐ興行成績第2位でスタートし、ヨーロッパでは初登場1位となったフランスを筆頭に、ドイツ、イタリアなどで好成績をあけ、アジアでもシンガポール、マレーシアで興行成績1位を獲得するなど、全世界的に旋風を巻き起こしている。出演は「フィフス・エレメント」「ジャンヌ・ダルク」のミラ・ジョヴォヴィッチ、「ガールファイト」「ワイルド・スピード」のミシェル・ロドリゲス、「クルーエル・インテンションズ」のエリック・メビウス、「ロック・ユー!」のジェームズ・ピュアフォイ。

21世紀初頭、巨大企業アンブレラ・コーポレーションが技術の粋を尽<して地中深くに作り上げた超近代的秘密研究所ハイブ。ここで開発中のウィルスが何者かの手によって空気中に漏洩するという事件が発生した。メインコンピューターは汚染が地上に拡大するのを防ぐために研究所を封鎖。これによって500名以上の所員の生命が失われた。アンブレラ社はコンピューターをシャットダウンするために、少数精鋭の特殊部隊を派遣。だが、ハイブに進入した彼らを待っていたのは、ウィルス汚染によって見るも無残な生ける屍“アンデッド”と化した所員だった!!

ゲーム版の世界観を継承しながらも、まったく新しいキャラクターによるオリジナル・ストーリーで、ゲームファンにもゲームを知らない観客にも広くアピールするエンタテインメント映画に仕上がっている。構成は主人公たちと観客が同じ立場に立ち進行していき、徐々に内容が分かっていくスタイル。様々な仕掛けが用意されているので、あまり情報を詰め込まないで鑑賞あれ。

オフィシャルサイト: http://biohazard-movie.jp/biohazard/

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2002年9月2日 by p-movie.com