LOVERS
3つの「愛」が仕掛けてくる ★★★☆☆
[04/中国]2h00 8月28日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてロードショー
[製作]ビル・コン チャン・イーモウ
[監督]チャン・イーモウ
[脚本]リー・フェン チャン・イーモウ ワン・ビン
[出演]チャン・ツィイー 金城武 アンディ・ラウ ソン・タンタン
[配給]ワーナーブラザース
[宣伝]レオ・エンタープライズ
[十面埋伏 House of Flying Daggers]
「HERO」のスタッフが手掛けた第2弾。今回もチャン・ツィイーがヒロインを務め盲目の踊り子に。共演は「ターンレフト ターンライト」が10月に公開の金城武、「インファナル・アフェア終極無問」が来春に公開されるアンディ・ラウ。
物語の舞台は中国・唐の時代。腐敗政治に対して反政府組織が乱立するなか、国を討とうとする盲目の踊り子に、密命を受けて接近する2人の官吏。1人は素性を隠して女に近づき、もう 1人は追っ手を放って女を仕留めようとする。互いに仕組んだ罠の中で出会った3人の男女。しかし、それはさらに幾重にも張り巡らされた、国をも動かす謀(はかりごと)の、ほんの始まりに過ぎなかった…。
映像にこだわるチャン・イーモウ監督らしく、今回はウクライナまでロケをしたのだが思ってた以上に雪が降るのが早く。ラストシーンは、豪雪の中での無茶なシーンになっている。見どころは、小さい頃からクラシックバレーを習っていたチャン・ツィイーの見事な踊り。今回は「HERO」よりも非常に分かりやすいストーリーだが、小じんまりした物語と激しいアクション映像があっていない。
オフィシャルサイト:http://www.lovers-movie.jp/
アジア, 映画レビュー
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2004年8月30日 by p-movie.com
釣りバカ日誌15 ハマちゃんに明日はない!?
“バカ”が輝く夏が来た! ★★★☆☆
[04/日]1h47 8月21日より丸の内ピカデリー2ほか全国松竹・東急系にてロードショー
[製作]瀬島光雄 深澤宏
[原作]やまさき十三(小学館「ビッグコミックオリジナル」)
[監督]朝原雄三
[脚本]山田洋次 朝原雄三
[出演]西田敏行 三國連太郎 谷啓 浅田美代子 江角マキコ 筧利夫
[配給]松竹株式会社
[宣伝]松竹(株)映画宣伝室
毎年恒例となっている釣りバカ・シリーズの第17弾(スペシャルと江戸編を含む)。今回のロケ地は秋田。ゲスト出演は「命」の江角マキコ&筧利夫。このシリーズは、何故か「踊る大捜査線」のメンバーを使いたがるようで、知らないうちに小野武彦が鈴木建設の役員に定着している。監督は前作からの登場となった「サラリーマン専科」シリーズの朝原雄三。
鈴木建設にも時代の波が押し寄せ、ついに人事制度改革に着手することに。社長の一之助は、早急な改革が安易なリストラに繋がらないかと不安を覚える。その頃、ハマちゃんは、新しく就任した課長をまんまと言いくるめ、リフレッシュ休暇を取り、秋田への釣り旅行に出かけていた。男鹿半島で真鯛釣りを楽しんでいた伝助は、水産試験場で働く福本哲夫と知り合う。お魚を愛する二人はすぐに意気投合、哲夫の実家に招待されることに。途中、思いがけず出会ったのは、秋田に向かう新幹線の中で隣の座席に乗り合わせた美しい女性・薫。薫は哲夫の同級生で、しかも哲夫にとっては初恋の人だった。哲夫の家で楽しい宴会を繰り広げているうちに、伝助は薫が鈴木建設の人事制度改革を担当するコンサルタント会社に勤めている事を知るのであった。
鈴木建設にリストラの危機もお構いなしのマイペースなハマちゃん。今回は、ゲスト出演の縁結びという寅さんシリーズでもお馴染みのパターンに初の仲人役というオマケ付き。毎日の生活に元気をくれる心のビタミン剤を堪能あれ。今回も恒例となった壱千円興行です。
オフィシャルサイト:http://www.tsuribaka-movie.jp/
日本, 映画レビュー
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2004年8月23日 by p-movie.com
誰も知らない Nobody Knows
生きているのは、おとなだけですか ★★★☆☆
[04/米]2h21 8月7日よりシネカノン有楽町ほかにて全国一斉公開
[製作]是枝裕和
[監督]是枝裕和
[脚本]是枝裕和
[出演]柳楽優弥 北浦愛 木村飛影 清水萌々子 韓英恵 YOU
[配給]シネカノン
[宣伝]シネカノン
「ワンダフルライフ」「ディスタンス」の是枝裕和監督が、88年に実際に起こった事件をモチーフに着想から15年の歳月を経て遂に完成させた作品。キャストは4人のフレッシュな子役と「ビストル・オペラ」の韓英恵。ご存知、柳楽優弥がカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞している。
トラックからアパートに荷物が運び込まれてゆく。引っ越してきたのは母と4人の子どもたち、明、京子、茂、ゆきだ。大家には母と長男だけのふたり暮らしと嘘をついた。子どもたちは学校に通ったことがなく、父親もみな別々だ。 それでも母がデパートで働き、12歳の明が母親代わりをすることで、家族は彼らなりに幸せな毎日をすごしていくのだった。 そんな日常に変化が訪れる。母が新しく男をつくって家出をしてしまったのだ。明の手元に残されたのは20万円の現金と「よろしくネ」と記されたメモ。 この日から、誰にも知られることのない4人の子どもたちだけの”漂流生活”が始まることになる。
演技経験のない子供たちとコミュニケーションを重ねながら、独自の演出によって彼らの姿をフィルムに焼き付けるという演技を超越したリアルな成長が刻まれた作品。母を思う無垢な心、外の世界に対する憧れと葛藤、次第に苦しくなっていく生活。知恵と勇気を絞って助け合いながら生きる姿は、深い感動を呼び起こした。でも、ちょっと長いかな。
オフィシャルサイト:http://www.daremoshiranai.com/
日本, 映画レビュー
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2004年8月16日 by p-movie.com
サンダーバード
実写版完全映画化 ★★★☆☆
[04/米・英]1h35 8月7日より日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー
[製作]ティム・ビーヴァン エリック・フェルナー マーク・ハッファム
[監督]ジョナサン・フレイクス
[脚本]ウイリアム・オズボーン マイケル・マッカラーズ
[出演]ビル・パクストン アンソニー・エドワーズ ソフィア・マイルズ ロン・クック ベン・キングズレー レックス・シャープネル フィリップ・ウィンチェスター ブランディ・コルベット
[声出演]V6 井上倫宏 小林沙苗 田原アルノ 麦人
[配給]ユナイテッド・インターナショナルピクチャーズ ファー・イースト
[宣伝]キャシディ
[Thunderbirds 全英公開7月23日 全米公開7月30日 日本語吹替え版あり]
1965年に英国のTVで発表された、スーパーマリオネーションの実写版。出演は「タイタニック」のビル・パクストン、「トップガン」のアンソニー・エドワーズ、「アンダーワールド」のソフィア・マイルズ、「102」のロン・クック、「ガンジー」のベン・キングズレー、「K-19」のレックス・シャープネル、「沈黙の陰謀」のフィリップ・ウィンチェスター、公開予定「THIRTEEN」のブランディ・コルベット。監督は“スター・トレック”シリーズのライカー副長官として活躍、「ファースト・コンタクト/STAR TREK」「スター・トレック/叛乱」の監督もしたジョナサン・フレイクス。
大富豪で元宇宙飛行士のジェフ・トレーシーと4人の息子たちは、スーパーメカ<サンダーバード>号で、世界中の災害救助活動を行う国際救助隊の隊員だ。彼らは人々の命を救うため、危険で困難な災害現場に駆けつけるヒーロー。そんな兄たちを、まだ学生で末っ子のアランは誇りに思い、彼もいつか国際救助隊の一員となることを夢見ていた。そんな折、ジェフを憎む国際救助隊の宿敵、フッドによって、長男ジョンの乗る宇宙ステーション、サンダーバード5号が攻撃される。ただちにジェフとアランの兄たちはサンダーバード3号でジョンの救出に向かう。しかし、守りが手薄になった国際救隊にフッドの魔の手が伸び、本部は乗っ取られてしまう。
お馴染みのテーマに乗って始まるCGアニメと油田火災の救助まではOKなのだが、隊員が宇宙ステーションに閉じ込めれれて、高校生の五男アランと同級生でブレインズ科学者の息子とコックの娘の三人が陰謀を食い止めようとすると「ホーム・アローン」や「スパイ・キッズ」のようなティーン・ムービーに。ぺネロープの「チャーリーズ・エンジェル」のような格闘シーンはあるが、完全にファミリー層をターゲットにしていて往年のファンにはガッカリ。ここは堪えて、次回作に期待。アメリカでは、このシリーズって全く放映されてないのだそう。
オフィシャルサイト:http://www.thunderbirds-movie.jp/
アメリカ, ヨーロッパ, 映画レビュー
ドリーマーズ
1968年、パリと愛し合った ★★★☆☆
[03/英・仏・伊]1h57 7月31日よりシネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー
[製作]ジェレミー・トーマス
[監督]ベルナルド・ベルトルッチ
[原作]ギルバート・アデア(白水社刊)
[脚本]ギルバート・アデア
[出演]マイケル・ピット エヴァ・グリーン ルイ・ガレル
[配給]日本ヘラルド映画
[宣伝]ビターズ・エンド
[The Dreamers イタリア公開2003年9月1日 【R-15】]
「ラストタンゴ・イン・パリ」「シェルタリング・スカイ」「魅せられて」「シャンドライの恋」の“愛の巨匠”ベルナルド・ベルトルッチが描く3人の男女の自由な愛の寓話。出演は「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のマイケル・ピット、リドリー・スコット監督の新作「キングダム・へヴン」が待機中のエヴァ・グリーン、フィリップ・ガレル監督の息子ルイ・ガレル。
両親の留守中、パリに残った双子の兄妹のイザベルとテオは、アンリ・ラングロワが主宰するシネマテークで出会った”パリのアメリカ人”留学生マシューを迷路のようなアパルトマンに招き入れる。3人のシネフィルは映画ゲームに興じるうち、やがて奔放な性へのアヴァンチュールへ繰り出す…。
映画評論家の書いた原作小説は、1930年代から50年代にかけてのフランス・ヌーベルヴァーグにオマージュを捧げた作品。映画評論で討論し合ったり、「はなればなれに」に対抗して、ルーブル美術館を駆け抜けたり(実際に本物のシーンが挿入されている)と思わずニヤニヤしてしまうシーンが多い。レイティングは【R-15】だが、本編はボカシだらけでかなり映像は過激。こんなにボカシを見たのは「天国の口、終りの楽園」以来かも。
オフィシャルサイト:http://www.herald.co.jp/official/dreamers/
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