ビューティフル ボーイ

出会いたい、ほんとうの自分に。 ★★★★☆
[03/泰]1h59 10月15日より新宿シネマスクエアとうきゅうにてロードショー

[製作]エカチャイ・ウアクロンタム
[監督]エカチャイ・ウアクロンタム
[脚本]エカチャイ・ウアクロンタム、デスモンド・シム・キム・ジム
[出演]アッサニー・スワン、井上京子、兵頭裕香、パリンャー・ジャルーンポン
[配給]アートポート

[Beautiful Boxer:タイ公開2003年11月28日]
日本でも井上京子と異種格闘技をしたことがある、ムエタイ選手のパリンャー・ジャルーンポンの幼少から性転換をした1年後までを描いたドラマ。主演はオーディションで選ばれてこの作品で俳優デビューした元ムエタイ選手のアッサニー・スワン。井上京子も本人役で登場し、パリンャ-も特別出演している。ほか「沙羅双樹」の兵頭裕香が、ファン役で出演している。監督は、舞台の演出を数多く手掛けているエカチャイ・ウアクロンタム。

かつて、化粧をして、試合前に女らしいしなやかな踊りを舞い、対戦相手の頬にキスをする、最強のムエタイ選手がいた。観客の中には、客寄せのためのパフォーマンスだと思い、神聖なムエタイを汚す行為だと怒りだす者もいた。しかし、彼は、幼い頃から自分のことを男の体に生まれてしまった女だと信じ、本当の自分をさがし求めていたのだった…。

タイでオカマ作品といえば「アタックナンバー・ハーフ」があるが、こちらは笑えるシーンもあるがかなり真面目に描かれた作品。監督は念入りにリサーチを重ねて脚本を練っているので、タイ映画の中では物語はしっかりしていて見応えアリ。ぜひ、女性に見て欲しい作品。

オフィシャルサイト:http://www.beautifulboy.jp/

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カテゴリー: アジア | ドラマ | 映画レビュー

2005年10月17日 by p-movie.com

この胸いっぱいの愛を

未来からの黄泉がえり ★★★☆☆
[05/日]2h04 10月8日より全国東宝系にてロードショー

[製作]平野隆
[原作]梶尾真治「クロノス・ジョウンターの伝説」(朝日ソノラマ刊)
[監督]塩田明彦
[脚本]鈴木謙一、渡辺千穂、塩田明彦
[出演]伊藤英明、ミムラ、勝地涼、宮藤官九郎、富岡涼、臼田あさ美
   吉行和子、愛川欽也、古手川祐子、中村勘三郎、倍賞千恵子
[配給]東宝株式会社
[宣伝]東宝(株)宣伝部

塩田明彦監督の「黄泉がえり」スタッフが再結集し、もうひとつの優しい奇跡の物語を再び贈る。出演は、「海猿」の伊藤英明、「着信アリ2」のミムラ、「亡国のイージス」の勝地涼、「世界の中心で、愛をさけぶ」の宮藤官九郎。

鈴谷比呂志は、かつて祖母に預けられ1年間を過ごした思い出の町、北九州・門司へ出張する。懐かしさのあまり当時過ごした旅館を訪れた彼は、一人の少年と出くわす。それは当時ヒロと呼ばれていた20年前の自分自身だった。鈴谷は20年前の門司にタイムスリップしたのだ。その周辺には鈴谷と同様に現代からタイムスリップした人達がいた。彼らは自分が戻りたい時間に戻されていたのだった…。実は鈴谷は、想いを寄せていた年上の女性・青木和美が、難病の手術を受けずに死んでいった過去を持っていた。しかし彼女は今は自分の前で生きている…。このままでは鈴谷は再び、ヒロは“和美の死”という悲しみに直面してしまう…。

今年は、タイムスリップ作品が多いけど、これはもどき作品。「タイムコップ」という作品で、同じ人物は一緒になるとどちらも存在出来ないというオチだったが、これがそうだとこの作品は成立しないと思ったら、意外なオチだった。未来からの旅人たちが繰り広げる「黄泉がえり」って、「いま、会いにゆきます」だよね?

オフィシャルサイト:http://www.kono-ai.com/

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2005年10月10日 by p-movie.com

シン・シティ

この街では、愛さえも闘い ★★★★☆
[05/米]2h04 10月1日より丸の内ルーブルほか松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]エリザベス・アベラン、ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー
[原作]フランク・ミラー
[監督]ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー
[脚本]ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー
[出演]ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、クライヴ・オーウェン、ジェシカ・アルバ、ベニチオ・デル・トロ、イライジャ・ウッド、
   ジョシュ・ハートネット、ブリタニー・マーフィ
[配給]ギャガ・コミュニケーションズ
[宣伝]ギャガ・コミュニケーションズ

[Sin City:公開2005年4月1日]
原作のフランク・ミラーが、ロバート・ロドリゲスと共同で製作・脚本・監督したコミックの映画化。豪華キャストが揃い、「ホステージ」のブルース・ウィリス、「ドミノ」のミッキー・ローク、「キング・アーサー」のクライヴ・オーウェン、「ファンタスティック・フォー」のジェシカ・アルバ、「ハンテッド」のベニチオ・デル・トロ、「エターナル・サンシャイン」のイライジャ・ウッド、「ホワイト・ライズ」のジョシュ・ハートネット、「アップタウン・ガールズ」のブリタニー・マーフィ、「ワイルド・スピード×2」のデヴォン青木。

高層ビル群が光り輝く巨大な街の裏通り。そこには犯罪に満ちた深い闇が広がっていた。憎しみと裏切りが支配する街“シン・シティ”で、己のルールに従って生きる 3人の男たちは、忘れたはずの愛に出会う。闇の権力に脅かされる女たちを守るため、彼らは命を懸けた闘いに挑む―。

「パルプ・フィクション」のように3本立てで、シン・シティの中で繰り広げられる出来事を描く。主役は、ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、クライヴ・オーウェン。オープニングとクロージングにジョシュ・ハートネットが登場し、ブルース・ウィリスは前後編に分かれていて、ラストはブルース・ウィリスが締め括る。映像はモノクロだが、ある部分的だけカラーになるという「ランブル・フィッシュ」を思い出す。これは、バイオレンス描写が多く、血を見せないようにするためで成人指定を避ける為だと思う。二刀流の何でも斬ってしまうデヴォン青木の役は、栗山千明にやって欲しかった。早くもシリーズ化が決定している。

オフィシャルサイト:http://www.sincity.jp/

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カテゴリー: アクション | アメリカ | 映画レビュー | SF・ファンタジー

2005年10月3日 by p-movie.com

がんばれ!ベアーズ<ニュー・シーズン>

ルール無用な、落ちこぼれチームがやってきた! ★★★☆☆
[05/米]1h53 9月23日よりみゆき座ほかにて全国ロードショー

[製作]J・ゲイヤー・コシンスキー/リチャード・リンクレイター
[原作]ビル・ランカスター
[監督]リチャード・リンクレイター
[脚本]ビル・ランカスター、グレン・フィカーラ、ジョン・レクア
[出演]ビリー・ボブ・ソーントン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、グレッグ・キニア
[配給]UIP
[宣伝]マンハッタンピープル

[BAD NEWS BEARS:公開2005年7月22日]
1976年から、シリーズ3作が製作された「がんばれ!ベア-ズ」。3作目は何故か日本にまで遠征に来ていたが、約30年ぶりに新たなテイストで帰ってきた。今回は「スクール・オブ・ロック」の監督で、コーチのバターメイカーには、飲んだくれで女好きのキャラが定着しているビリー・ボブ・ソートンが演じている。

かつては元マリナーズのピッチャーだったバターメイカーだが、今では飲んだくれの害虫駆除稼業。そんな彼に少年野球コーチの話が舞い込む。金のためだと渋々引き受けたのはいいけれど、「ベアーズ」の選手たちは彼以上にヤル気がなく、彼以上に個性的な面々。ところがバターメイカーの娘アマンダと、名うての不良ケリーが加わったことで、ダメチームが徐々に変わっていく。そこから彼らは連戦連勝!ベアーズの快進撃が始まる!

原作が良く出来ているので、オリジナルを現代に置き換えているだけなのだが、バターメイカーをビリー・ボブ・ソートンが演じているので、過激にパワーアップ。とてもじゃないが、ファミリーではお勧めできない。でも「スクール・オブ・ロック」の監督だけあり、構成や話のテンポは上手い。あのクラシックの音楽が懐かし度を盛り上げる。ぜひ、オリジナルを見てから鑑賞して欲しい。

オフィシャルサイト:http://www.bears-movie.jp/top.html

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2005年9月26日 by p-movie.com

青空のゆくえ

秋になったらあなたはいない。初恋の切なさを知った夏。 ★★★★☆
[05/日]1h42 9月17日よりシネ・リーブル池袋にて全国ロードショー

[製作]牛山拓二
[監督]長澤雅彦
[脚本]山村裕二、日向朝子
[出演]森田彩華、中山卓也、黒川芽以、佐々木和徳、多部未華子、三船力也、悠城早矢、橋爪遼、西原亜希、目黒真希
[配給]ムービーアイ エンタテインメント
[宣伝]ムービーアイ エンタテインメント

日本映画界を担う、フレッシュなキャストを揃えた、初恋の痛みをリリカルに描く青春もの。出演は、「幽霊マンション」の黒川芽以、「HINOKIO」の多部未華子。監督は、「ココニイルコト」「卒業」の長澤雅彦。

東京・三軒茶屋。西原中学3年の高橋正樹が突然、今学期限りでアメリカへ転校することを発表。しかも、バスケ部の最後の練習日に、本当は好きな女の子が居たと皆の前で告白する。この発言に、意識始める女子生徒たち。友情?初恋?そして夏休みが始まる。それは、ちょっと痛くて、とても切ない。

ひとりの告白から、物語が展開していくという、とてもシンプルな作品。まず、大手の映画会社では通らない企画だと思うが、これがホノボノとして斬新。下手な監督だと、見ているこっちが恥ずかしくなるのだが、さすが「ココニイルコト」「卒業」の長澤雅彦だけあり、ちゃんと押さえが利いていて上手い。

オフィシャルサイト:http://www.aozoranoyukue.com/

なんと、タイでも9月22日より公開がスタート

http://www.siamzone.com/movie/m/3349/poster

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カテゴリー: 恋愛 | 日本 | 映画レビュー

2005年9月21日 by p-movie.com