ラットレース

奇想天外なレース、賞金は200万ドル  ★★★☆☆
[01/米・加]1h52 1月26日より丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にてロードショー
製作:ジュリー・ザッカー
監督:ジュリー・ザッカー
脚本:アンディ・ブレックマン
出演:ローワン・アトキンソン ウーピー・ゴールドバーグ キューバ・グッティングJr ジョン・グリース
配給:松竹株式会社 配給協力:アルゼ
宣伝:松竹株式会社

[オバカ・レース・ムービー:Rat Race]
「フライング・ハイ」「殺したい女」「裸の銃を持つ男」などの手掛けるコメディーの帝王、ジュリー・ザッカーが久しぶりに監督。2001年のサマーシーズンに全米で7週連続トップテン入りしたオバカ・レース・ムービー。レースに参加者は「ビーン」のローワン・アトキンソン、「天使にラブソングを・」のウーピー・ゴールドバーグ、「パール・ハーバー」のキューバ・グッティングJr、レース仕掛け人には「ハリー・ポッターと賢者の石」のジョン・グリース。

ラスベガスのカジノ王が世界中の富豪を集めて奇想天外なレースを企画。参加者はスロットマシンから飛び出した奇妙なコインの手にした6組の男女。レースはラスベガスからニューメキシコのシルバーシティの駅にあるコインロッカーから200万ドル(約2億円)のカバンを出した人の勝ち。ルールは、どんな乗り物を使っても、どんな反則を使っても構わないというルール無しの奇想天外なレース。にわかには信じがたい話に誰もすぐには話にノラず、帰ろうとする。だが、一人が走り出すと全員が参加。レースは思いがけない事件と事故の連続、果たして200万ドルを手に入れるのは?

懐かしい「キャノン・ボール」を思い出す、何でもありのレース・ムービー。アカデミー受賞者を含めて面白いキャスティングは、監督がジュリー・ザッカーだからでしょう。豪華キャスティングだと大抵、ストーリー負けするのだが、エピソードも満載で大笑いのシーンは多い(もう少しで公開が出来なくなる危ないネタも多いけど)。ラストも納得いく展開で、一番楽しいのは出演者達かも知れない。

オフィシャルサイト: http://www.ratrace.jp/

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2002年1月25日 by p-movie.com

レイン

悲しきヒットマンの恋 ★★★☆☆
[00/泰]1h46 1月19日より渋谷東急3ほか全国松竹・東急系にてロードショー

製作:ノンスィ・ニミブット
監督:オキサイド&ダニーパン兄弟
脚本:オキサイド&ダニーパン兄弟
出演:パワリット・モングコンビシット ピセーク・インタラカンチット プリムシニー・ラタナソパァー
配給:クロックワークス
宣伝:クロックワークス

[サイレント・ノワール:BANGKOK DANGEROUS]
デビュー作「タイムリセット 運命からの逃走」も、2月に急遽公開が決まったオキサイド・パン監督が香港で編集マンをしていた双子の弟ダニーと初めて組んで作られた香港ノワール風のタイ製アクション作品。製作は、「ナン・ナーク」監督のノンスィ・ニミブット。

タイのバンコク、人気のないビルの屋上でターゲットを狙うコンは、耳が聞こえない彼をいじめた少年たちに復讐するかのように引き金を引きつづける。殺し屋のジョーは、射撃場で働いていたコンを殺し屋に育てあげ一緒に仕事をするようになっていた。ある日、コンは熱を出して訪れた薬局で、美しい少女フォンと出逢う。それは初めて経験する女性のぬくもりだった。フォンもまた、どこか謎めいたこの青年に惹かれていた。二人は普通のカップルのようにデートをするが、夜の公園で二人を襲った強盗を撃ち殺したコンにショックを受けたフォンはそのまま走り去ってしまう。ジョーの女がボスの客のギャングにレイプされた。復讐の為に相手を殺したジョーは、金ずるを殺されたボスの命令で殺されてしまう。口封じにきた一味にジョーの女も殺され一人ぼっちになったコンは、ボスのアジトに向かう。そんな降りしきる雨の中、コンを追って来たのはフォンだった。

香港出身監督だけあり、タイ映画と言うよりも香港映画に近い(香港ロケもあるし)。特に耳が聞こえないので銃声に対して目をつぶらない殺し屋というのが惹かれる。生まれてはじめて人を愛する気持ちや、失う悲しみを経験していくのをナレーション無しで理解させるのも上手い。タイトルの「レイン」は、ラストシーンの降りしきるシーンと少女のフォンと言う名前が、タイで雨と言う意味から付けられている。

オフィシャルサイト: http://www.klockworx.com/rain/

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カテゴリー: アジア | 映画レビュー

2002年1月21日 by p-movie.com

ヴィドック

ヴィドック VS 鏡の顔を持つ男 ★★★☆☆
[01/仏]1h38 1月12日より渋谷東急ほか全国松竹・東急系にてロードショー

[製作]ドミジク・ファルジア オリヴィエ・グラニエ
[監督]ピトフ
[脚本]ピトフ ジャン=クリストフ・グランジェ
[出演]ジェラール・ドパルデュー ギヨーム・カネ イネス・サストレ ロートレンヌ・アンドレ・デュソリエ
[配給]アスミックエースピクチャーズ
[宣伝]アスミックエースピクチャーズ

[ハイテンション・ファンタジック・エンタテインメント:VIDOCQ]
ヴィドックとは、19世紀に実在した人物。脱獄を繰り返した犯罪者だが、その度量を買われて警察の密偵となり、後に世界初の私立探偵事務所を設立する。フランスでは度々テレビ映画化されている子供たちの憧れの的に、誰もが知っている伝説のヒーローである。ヴィドックにはフランス映画界の重鎮ジェラール・ドパルデュー。彼の足跡を追う若き作家エチエンヌに、「ビーチ」のギヨーム・カネ。ヴィドックの愛人プレアにランコムのモデルとしても有名なイネス・サストレ。警視総監には「愛を弾く女」「恋するシャンソン」のアンドレ・デュソリエ。 監督&脚本はCF出身で、フランス界におけるデジタル映像のパイオニアのピトフ。

1830年7月24日、ヴィドックが街外れのガラス工場で謎の怪人と戦い、燃え盛る釜戸の中へ突き落とされ、命を落としたと新聞が報じた。ヴィドックの死を嘆き悲しむ相棒のニミエの元に、彼から伝記の執筆以来を受けていた作家のエチエンヌがやって来る。彼はヴィドックを殺した犯人を一緒に探し、伝記を完成させ、ヴィドックの復讐をしようとニミエに持ちかけた。早速2人は捜査を開始、彼が生前に追っていた連続稲妻焼死事件に関して調査を進めて行くが、進行と共に死体も増えていく。そこには、ヴィドックを殺した鏡の顔を持つ男も絡んでいた。

「ロストチルドレン」のビジュアルエフェクトを手掛けたピトフ監督だけあり、19世紀初頭のパリの風景は素晴らしいし、ハイビジョン・デジカメのカメラワークもスピーディで面白い (「ムーラン・ルージュ」に似てるけど)。それよりも驚いたのが、ジェラール・ドパルデューと鏡の顔を持つ男のアクション。ベッソンが仏にまで持ち込んだワイヤー・アクションを使って後ろ回し蹴りまで披露。こんな巨体のアクションシーンは、サモハン・キンポー以来か。

オフィシャルサイト: http://www.vidocq.jp/

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カテゴリー: ヨーロッパ | 映画レビュー

2002年1月14日 by p-movie.com

バンディッツ

俺たちゃ紳士な”お泊まり強盗” ★★★★☆
[01/米] 2h04 12月29日より丸の内ルーブルほか全国松竹・東急系にてお正月ロードショー

[監督]バリー・レビンソン
[脚本]ハーレイ・ペイトン
[出演]ブルース・ウィリス ビリー・ボブ・ソートン ケイト・ブランシェット
[配給]20世紀フォックス映画
[宣伝]20世紀フォックス映画

[痛快犯罪劇:BANDITS]
「ギャング・オブ・ニューヨーク」の公開が延期になり、突如正月公開に決まった「アルマゲドン」で共演経験のあるブルース・ウィリス&ビリー・ボブ・ソートンのクライム・ムービー!。完壁なコンビの前に突然現れる運命の女には、「耳に残るは君の歌声」のケイト・ブランシェット。監督は「レインマン」「スリーパーズ」のバリー・レビンソン。

思考より行動が先走るジョーと、自分は悪い病気ではないかと思い込んでいる変わりもののテリーが知り合ったのはオレゴン州立刑務所。二人はまったく正反対のタイプだったが、奇妙な友情を感じて一緒に脱獄する。メキシコでの新生活を夢見て、ジョーの従兄弟のハーヴィを加えて銀行強盗ツアーが始まった。リスクが少なく安全な方法として、銀行を襲う前夜に変装して支店長の家に押し入り、一緒に夕食を食べ、その家で就寝。翌朝に行員が出社する前に支店長のキーと暗証番号を使って、まんまと大金を強奪した。この犯行は、お泊り強盗として全米のメディアで取り上げられ、注目の的になる。ある日、強盗を終えて逃亡中のテリーは車が故障し、停めようとしたケイトの車に挽かれる。アジトまで運転させられたケイトは、平凡な夫婦生活に飽き飽きしていて仲間に加わる。ケイトは時にはジョーと時にはテリーとベットを共にする。だが奇妙な”三角関係”は、やがてジョーとテリーのコンビのバランスを大きく揺るがしていった。

「明日に向かって撃て!」の疾走感と「スティング」を彷彿させる犯罪珍道中ムービー。お泊り強盗をしに行く時の二人がズラを付けてる変装には大笑い。ケイトを奪い合うトライアングル・ラブになる中盤に話がダレるけど、実はそこ迄演出になっているのには驚いた。お泊り強盗で一緒に食事をする時に登場する子役は、ブルース・ウィリスとデミ・ムーアの娘たちです。

オフィシャルサイト:http://www.foxjapan.com/movies/bandits/index.html

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2001年12月31日 by p-movie.com

バニラ・スカイ 

人生:パート2 ★★★☆☆
[01/米] 2h17 12月22日よりスカラ座ほか全国東宝洋画系にて日米同時ロードショー

[製作] トム・クルーズ ポーラ・ワグナー キャメロン・クロウ
[監督] キャメロン・クロウ
[脚本] キャメロン・クロウ
[出演] トム・クルーズ ペネロペ・クルス キャメロン・ディアス カート・ラッセル ジェイソン・リー
[配給] UIP
[宣伝] UIP

[ハートから来る、リアルなストーリー:VANULLA SKY]
御存知、1997年にスペインで大ヒットした「オープン・ユア・アイズ」のリメイク。権利を買ったトム・クルーズが「ザ・エージェント」のキャメロン・クロウ監督と再びタッグを組んだ。オリジナルと同じ役でペネロペ・クルスが登場。共演者キラーのペネロペとトムが・・・、もう書かなくてもいいね。共演にはキャメロン・ディアス 医者の役にはカート・ラッセル、トムの親友役には「クラークス」「ドグマ」のジェイ役でお馴染のジェイソン・リー 。

ストーリーは、オリジナルの「オープン・ユア・アイズ」とまったく一緒。しかもペネロペは役名まで一緒だ。こちらの作品は、オリジナルよりも20分も長く、クロウ監督らしい音楽や伏線に手が込んでいるのだが、オリジナルを映画祭と公開時に試写で2度見てリピーターとなっている自分は、今回の作品は、現実と夢と仮想現実の世界がすべて分かってしまい退屈だった。豪華なキャストに、タイムズ・スクエアを無人状態にして撮影したり、1カットだけ登場するスピルバーグと見所はあるんだけどね。オリジナルを見ていない方には、お勧めします。ストーリーを知りたい方は、Webパーフェクト・ムービー・ガイドのデータベース「あ」行の下のほうにある「オープン・ユア・アイズ」を参照してください。

オフィシャルサイト:http://www.uipjapan.com /vanillasky/

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2001年12月24日 by p-movie.com