ギフト

驚くべき真実が今、明らかに ★★★☆☆
[00/米] 1h52 6月16日より渋谷東急ほか全国松竹・東急系にてロードショー

監督:サム・ライミ
脚本:ビリー・ボブ・ソーントン
出演:ケイト・ブランシェット キアヌ・リーブス ヒラリー・スワンク ジョバンニ・リビシー
配給:アミューズピクチャーズ
宣伝:アミューズピクチャーズ

サム・ライミ監督が「シンプルプラン」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたビリー・ボブ・ソーントンのオリジナル脚本を映画化。ギフト=特別な能力を持ったヒロインが殺人事件に巻き込まれる戦慄スリラー。出演は「エリザベス」のケイト・ブランシェット 、「ボーイズ・ドント・クライ」のヒラリー・スワンク 、「60セカンズ」のジョバンニ・リビシー、「ベティ・サイズモア」のグレッグ・キニア、「鬼教師ミセス・ティングル」のケイティ・ホームズ、そしてキアヌ・リーブスと豪華なキャスティング。ライミの新作は来年公開の「スパイダーマン」。

南部の町で占い師をしているアニーは事故で夫を亡くして女手ひとつで3人の子供を育てている。彼女は人の運命を見抜く特殊な能力を持っていた。彼女の元へは夫ドニーの暴力に耐えるヴァレリーや心に傷を持つ青年のバディが頼って来る。ある日、教師のウエインと婚約した富豪の娘ジェシカが失踪。アニーは夢でジェシカの死体を目撃。所有する池から死体が発見されてドニーは容疑者となるが、またもやジェシカがアニーの前に現れた。

ライミが「シックス・センス」や「アンブレイカブル」のシャラマン監督に対抗したのかは知らないけど、欧米では実際に迷宮入りした殺人事件の捜査に透視能力を発揮する事もあるとか。それにしても「ウォッチャー」の殺人鬼や今回の憎たらしい暴力亭主とキアヌはやってくれますね。やってくれると言えば、ヒラリー・スワンクとケイティ・ホームズは上記で挙げた前作とは比べものにならない役です。ジョバンニ・リビシーはいつもの怪しい演技が冴え渡っている。さすがライミだけあり、個々のキャラクターに息を吹き込んでいてラストもホロッとさせてくれる。

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2001年6月18日 by p-movie.com

ハムナプトラ2 黄金のピラミッド

あのキャスト&スタッフが再結集  ★★★★☆
[01/米] 2h10 6月9日より日本劇場ほか全国にてロードショー

監督:スティーブン・ソマーズ
脚本:スティーブン・ソマーズ
出演:ブレンダン・フレイザー レイチェル・ワイズ ジョン・ハナ フレディ・ボース
配給:UIP
宣伝:UIP

‘99の「ハムナプトラ 失われた砂漠の都」から2年、早くも同じキャスト&スタッフが再び結集。舞台を8年後に移し、ブレンダン・フレイザーとレイチェル・ワイズは結婚して8歳の息子がいる。そして、あの忌まわしいイムホテップがまたもや甦り、新たな敵として全米の人気プロレスラーであるドゥエイン・”ザ・ロック”・ジョンソン扮するスコーピオン・キングも登場。三つ巴の戦いに。

ハムナプトラから帰還してから8年後の 1933年。リック・オコーネルとエヴリンはアレックスという息子と共に世界中を旅して遺跡を発掘していた。そしてエジプトで偶然にも古代の神秘教の闇儀式で生まれたスコーピオン・キングがしていたブレスレットを見つける。同じ頃、あの忌まわしいイムホテップが再び甦っていた。どうにかイギリスの自宅に戻って来たリック達だったが興味本位で息子がブレスレットをはめてしまった。そこへ何者かがやってきてエヴリンとブレスレットの入った箱を奪われた。頼りにならないエヴリンの兄と砂漠の賢人、アーデス・ベイと英国博物館に向いエヴリンを奪回。イムホテップの仕向けたミイラをかわしながら逃げ切ったと思ったが、今度はブレスレットをしたアレックスを誘拐されてしまう。オコーネル一向は、飛行船に乗り込むとイムホテップ達が向かったアム・シェフのオアシスに存在する黄金のピラミッドを目指して息子のアレックス奪回に向かう。だが、ピラミッドにはスコーピオン・キングが待ち構えていた。

8 年後が舞台とはいえ、主要キャストがほぼ同じであるので前作を見直したほうが分かり易い。オープニングでスコーピオン・キングの紹介を延々するのだが、登場するのはラスト。いまいちストーリーが把握しづらいが、映画のほとんどに使われているILMの視覚効果とほぼ全編に流れる音楽の力業があれば、把握できなくても見ているだけで楽しい。全米での大ヒットで早くもパート3の声も掛かり、なんとスコーピオン・キングを主役とした番外編も急遽決定。12月に全米公開される。「グラディエーター」や「X-メン」や前作を思い出すようなシーンばかりで映像に新鮮味はないが、これでどうかという位の視覚効果の渦にお腹いっぱいです。

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2001年6月11日 by p-movie.com

ドリフト

ツイ・ハーク復活? ★★★★☆
[00/香港] 1h52 6月2日よりスバル座ほかにてロードショー

製作:ツイ・ハーク
監督:ツイ・ハーク
脚本:コアン・ホイ
出演:ニコラス・ツェー ウー・バイ アンソニー・ウォン キャンディ・ロー キャシー・チュイ
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
宣伝:メディアボックス

香港のスピルバーグと呼ばれ、監督よりもプロデューサーとしての方が有名なツイ・ハーク。ハリウッド進出して「ダブルチーム」「ノック・オフ」とバン・ダム主演の作品を撮ってから何をしているのかと思ったら。香港に戻って作品を撮りまくっていた。出演は「ジェネックス・コップ」のニコラス・ツェー、台湾のロック・アーチストで映画出演3本目のウー・バイ、「OVER SUMMER」の公開が夏に控えるアンソニー・ウォンことフランシス・ン。ツイ・ハークの次回作はチャン・ツィイー出演の「蜀山奇傳/天空の剣」の続編。現在はハリウッドでジェッド・リーが出演した「ブラック・マスク」の続編を別の役者で撮影中。

タイラーはバーで働く21歳の青年。ある日、ナンパした女性が麻薬潜入捜査の刑事だとビックリするが彼女が妊娠したことにもっと驚く。責任を感じた彼はボディーガード組織の一員となって命を張って大金を稼ごうとする。警備の最中にタイラーはジャックという男と出会うが、彼はブラジルの密林で傭兵をしていた経験があった。足を洗っていたジャックだったが彼が属していた組織に付きまとわれて、愛し合っている彼女の父親で香港金融市場の大物を暗殺しろと命じられる。2組の会談が行なわれタイラーのボディガードが雇われるが、ジャックは逆に命令されたボスを暗殺した。ジャックは組織のヒットマンに命を狙われる。タイラーは犯人がジャックだと気づき、彼に会いに行った為に、壮絶なヒットマン同士の銃撃戦に巻き込まれる。

香港はいまだにあるようなないような台本で、その場になってカメラアングルを決めて撮影されていく。この作品もそうなのだが、こちらはストーリーよりもアクション重視。なんでそうなの?という展開でお馴染みになったワイヤー・アクションや銃撃戦に爆破シーンとテンコ盛り。特に香港特有の入り組んだアパートを使った銃撃戦は凄すぎ。このシーンは台本書くよりも撮影したほうが早そうだもんな、台詞はほとんどないし。ウー・バイの出演作は初めて見たが、彼のアクションならいくらでも見たくなる気分。それにしても白い鳩を飛ばしたからって、「これが、ジョン・ウーの挑戦状だ!」のキャッチ・コピーは止めてくれ。

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カテゴリー: アジア | 映画レビュー

2001年6月4日 by p-movie.com

ザ・ダイバー

男達の苦悩と再生の物語 ★★★★☆
[00/米] 2h08 5月26日より日比谷映画ほか東宝洋画系にてロードショー

製作総指揮:ビル・コスビー スタンリー・ロバートソン
監督:ジョージ・ティルマンJr
出演:ロバート・デ・ニーロ キューバ・グッディングJr シャーリーズ・セロン
アドバイザー:カール・ブラシア
配給:20世紀フォックス映画
宣伝:20世紀フォックス映画

「タイタンズを忘れない」同様に人種差別を描いた実話作品。海軍の深海ダイバーに初めて志願した黒人のカール・ブラシアに「奇蹟の輝き」のキューバ・グッディングJr、訓練所の教官にロバート・デ・ニーロ、その妻にシャーリーズ・セロン。監督は「ソウル・フード」の脚本家で今回がデビュー作のジョージ・ティルマンJr。

貧しい小作農家で育ったブラシアは海軍に入隊したが、黒人にはコックか雑用係しかなかった。ある日、ブラシアはネイビー・ダイバーという職があるのを知り、2年に渡って嘆願書を書いて遂に養成所への入学が許可された。しかし、彼を待っていたのは差別主義者の教官ビリーで、彼には過酷な訓練が続く。卒業試験の日サンデーは司令官からブラシアを合格させぬよう命じられた。しかしブラシアは潜水限界時間ギリギリで試験をやり遂げる。命令に逆らったサンデーは昇格させられた。ブラシアは立派なマスター・ダイバーになっていくが、ある日事故により足に大怪我を負いダイバーの生命が断たれてしまう。そこに、ある雑誌の記事が届く。それは足を切断しても飛行士として活躍した人物の記事で、送ったのはサンデーだった。ブラシアの義足をつけたリハビリが始まった。だが、復帰をよく思わない人物が現れた。サンデーは聴聞会を開くように根回しするが、聴聞会で出された要求は最新式の85キロもある潜水服を着て12歩を歩き切ることだった。

アメリカ海軍初の黒人ダイバーという人種差別を越えた次は身体障害の壁までも乗り越えたカール・ブラシアの半生を描いた作品。 アドバイザーに本人を迎えて忠実に描いている。実際には教官は2名いたそうだが、名前を明かせないので1人してデニーロが演じている。「タイタンズ・・」は学生がターゲットだったが、こちらは年配まで幅広く受け入れられるでしょう。潜水艦と遭遇する水中アクションシーンも含めて心を魅了される。

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2001年5月28日 by p-movie.com

リトル☆ニッキー

霊界おとぼけコメディー ★★★☆☆
[00/米] 1h33 5月26日より日劇プラザほか全国東宝洋画系にてロードショー

製作総指揮:アダム・サンドラー ロバート・エンゲルマン
監督:スティーブン・ブリル
脚本:アダム・サンドラー スティーブン・ブリル ティム・ハーリヒ
出演:アダム・サンドラー ハーベイ・カイテル パトリシア・アークエット クエンティン・タランティーノ
配給:ギャガ・ヒューマックス
宣伝:LIBERO

タイ映画旅行日誌(その9)でも紹介したアダム・サンドラーのオバカ映画。今回はいつものアダム映画に比べると出演者も豪華でお金も掛かっている。出演は「U-571」のハーベイ・カイテル、「ノッティング・ヒルの恋人」のリス・エヴァンス、「スティグマータ」のパトリシア・アークエット、「カラー・オブ・ハート」のリース・ウィザースプーン、ほかにも人脈の広いアダムによって、オジー・オズボーンやタランティーなど大挙登場。今回のアダムの相棒の喋るブルドックは「TWO DOGS」のCMに登場している。監督は「飛べないアヒル マイティ・ダック」シリーズの脚本家スティーブン・ブリル。

地獄の魔王パパサタンは、ボンクラの三人息子のひとりに魔王の座を譲ろうと思ったが、いきなり引退を延期した。納得がいかない長男と次男はキレテ人間界に飛び出していった。すると地獄の門は閉ざされてしまう。悪の魂が受け入れられなくなり、魔王の体は次第に消え始めた。父親が消え去る前に兄達を連れ戻すのに三男のニッキーが選ばれた。下界に下りたニッキーは人語を喋るブルドックのビーフィに人間の暮らしを教えてもらい、兄達を探しているうちに親切にしてくれた女性と出会い恋に落ちた。ニッキーが追いかけてきたことを知った兄達は逆に攻撃してきた。

何でこんな事に?と言うくらいセットや視覚効果にお金を使い、コメディーとしては「マスク」以来久々にVFX技術が頻繁に使われている。サタン映画ということでアダム作品にしては珍しくブラックジョーク満載。コメディーというとどうしても言葉の問題が生じて笑いが伝わりにくいが、ブルドックが喋るセリフの字幕を関西弁にしてあり努力はみられる。この作品が当たらなかったら、エディ・マーフィーのようにアダムも次からはビデオ直行かも。

(気まぐれ飛行船)

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2001年5月21日 by p-movie.com