ロード・オブ・ザ・リング/2つの塔

指輪物語:パート1 ★★★★☆
[02/ニュージーランド・米]2h59 2月22日より丸の内ピカデリー1ほか全国竹・東急系にて全国ロードショー

[製作総指揮]マーク・オーデスキー、ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン
[製作]バリー・M.オズボーン、ピーター・ジャクソン、フラン・ウォルシュ
[原作]J.R.R.トールキン(評論社)
[監督]ピーター・ジャクソン
[脚本]フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、スティーブン・シンクレア、ピーター・ジャクソン
[出演]イライジャ・ウッド イアン・マッケラン ショーン・アスティン ヴィゴ・モンテンセン リヴ・タイラー
[配給]日本ヘラルド映画、松竹
[宣伝]日本ヘラルド映画

[3本分に匹敵するスペクタクル:The Lord of the Rings: The Two Towers 全米公開2002年12月18日 日本語吹き替えあり]
20世紀最高の文学として知られるJ.R.R.トールキン原作による「指輪物語」の第2部。今回の新たな出演者は、「スコーピオン・キング」のバーナード・ヒル、「ゴースト・シップ」のカール・アーバン、「ヒューマンネイチュア」のミランダ・オットー、「ムーラン・ルージュ」のデヴィッド・ウェンハム、「エイリアン4」のブラッド・ドゥーリーフ。

前作のラストで旅の仲間は、3つに分かれた。フロドを追いかけたサムの二人は、指輪の前の持ち主ゴラムを捕らえ道案内役にしてモルドールの黒門へ向かう。だが、オークに殺された旅の仲間だったボロミアの弟ファラミソの軍隊に捕らえられてしまう。そして、フロドと離れ離れになったアラルゴン、レゴラス、ギムリの三人はローハン騎士の一団や、生きていたガンダルフと遭遇。サルマンとの戦いに全力を尽くす事に。一方、ウルク=ハイの軍団にさらわれたピピンとメリーは隙をついて逃げ出し、ガンダルフが頼んだ樹木の牧者エントに守られながらサルマンとの戦いに加戦する。果たして指輪の魔力に負けずにフロドは世界を救えるのか。

前作は、今回の壮大な予告編だった。物語はバラバラになった3チームが旅を続け、クライマックスの戦闘シーになだれ込んでいく構成。旅は彼らを成長させ頼もしくさせる(ゲームでいうレベルアップ)。やはり見所は、壮大な戦闘シーン。このシーンだけで今回もアカデミー賞にノミネートされたのかも。今回は充実感たっぷりなので、前作のこんな所で終わりというのはありません。

オフィシャルサイト: http://www.lotr.jp/

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カテゴリー: ニュージーランド | 映画レビュー

2003年2月20日 by p-movie.com

戦場のピアニスト

第55回カンヌ映画祭パルムドール受賞 ★★★★☆
[02/仏・独・英・ポーランド]2h28 2月15日より日劇1ほか全国東宝洋画系にて全国ロードショー
[製作]ロマン・ポランスキー ロベール・ベンムッサ アラン・サルド
[原作]ウワディスワフ・シュピルマン(春秋社)
[監督]ロマン・ポランスキー
[脚本]ロナルド・ハーウッド
[出演]エイドリアン・ブロディ トーマス・クレッチマン フランク・フィンレイ
[配給]アミューズ・ピクチャーズ
[宣伝]マンハッタンピープル

[魂を揺さぶる真実の物語:The Pianist 全仏公開2002年10月2日]
2002年5月26日、キャリア40年にしてカンヌ映画祭のパルムドール賞を受賞したロマン・ポランスキー 監督の半世紀以上を経て自らの原体験と近い人生を送ったピアニストのウワディスワフ・シュピルマンの体験を映画化。出演は「マリーアントワネットの首飾り」のエイドリアン・ブロディ、「ブレイド2」の トーマス・クレッチマン、「私家版」のフランク・フィンレイ。

1939年、ナチスドイツがポーランドに侵攻した時、ウワディスワフ・シュピルマンはワルシャワの放送局で演奏するピアニストだった。ワルシャワ陥落後、ユダヤ人であるが故にゲットー(ユダヤ人居住区)に移され、飢えや無差別殺人に脅える日々を強いられる。やがて何十万人ものユダヤ人の移送が始まる。友人に助けられ、家族の中でたった一人収容所行きを免れたシュピルマンは、決死の思いでゲットーを脱出。瓦礫の山と化した街で必死に生きていく。だが、ある晩とうとう一人のドイツ軍将校に見つかってしまった…。

戦場を生き抜いたひとりの名ピアニストの驚くべき実話を描いた感動作品。約2時間30分のうち半分近くが、主人公ひとりのシーンでセリフも無くドキュメンタリータッチ。次に何が起こるか予測不可能で見ていてハラハラ。撮影もどこで撮ったのか驚いてしまうほど建物も粉々状態。そして過去一度も登場しなかった親切なドイツ人将校が登場。最後まで飽きさせない。

オフィシャルサイト: http://www.pianist-movie.jp/

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2003年2月16日 by p-movie.com

13階段

秘められた罠が明らかになる ★★★☆☆
[02/日]2h02 2月8日より日劇2ほか全国東宝系にて公開

[製作]宮内正喜
[原作]高野和昭(講談社刊)
[監督]長澤雅彦
[脚本]森下直
[出演]反町隆史 山崎努 笑福亭鶴瓶 大杉漣 寺島進 田中麗奈
[配給]東宝株式会社
[宣伝]東宝(株)宣伝部

[重量感溢れる感動のエンターテインメント:The Thirteen Steps]
第47回江戸川乱歩賞を受賞した高野和昭の原作を「ココニイルコト」「ソウル」の長澤雅彦が映画化。出演は「GTO」の反町隆史、「刑務所の中」の山崎努、「ココニイルコト」の笑福亭鶴瓶、「船を降りたら彼女の島」の大杉漣、「幸福の鐘」の寺島進、「蛇イチゴ」の宮迫博之、「東京マリーゴールド」の 田中麗奈。

喧嘩相手を誤って死に至らしめ、3年の刑に服していた三上純一は4ヶ月の刑期を残して仮釈放された。そんな折、純一の服役していた刑務所の主任南郷が死刑確定囚の冤罪を晴らす調査に誘う。調査を依頼された仲介役の弁護士によると、死刑確定囚は事件直後の交通事故で記憶を無くしているが唯一思い出した「階段を昇っていた」という証言から階段を探す調査を開始。だが、これが更なる事件を招く。

どんでん返しの連続する真犯人探しの謎解きと、死刑という重いテーマを描いたミステリアスな人間ドラマ。反町隆史は、人を殺め心に深い闇を抱える青年という役で抑えた演技。今までハツラツとしたキャラクターを演じてきただけに、ちょっと無理がある。それに刑務所所長役に「刑務所の中」監督の崔洋一というのもテーマがテーマだけに不思議なキャスティング。その中でも一番強烈なインパクトを残すのが、死刑囚役の宮迫博之。彼は主役よりも印象に残る。

オフィシャルサイト: http://13kaidan.goo.ne.jp/

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2003年2月10日 by p-movie.com

トランスポーター

スリルとサスペンスがフル・スロットル ★★★☆☆
[02/仏・米]1h34 2月1日より渋谷東急ほか全国松竹・東急系にて全国ロードショー

[製作]リュック・ベンソン、スティーヴ・チャスマン
[監督]ルイ・レテリエ、コリー・ユン
[脚本]リュック・ベンソン ロバート・マーク・ケイメン
[出演]ジィソン・ステイサム スー・チー マット・シュルツ フランソワ・ベルレアン
[配給]アスミック・エース
[宣伝]メイジャー

[世界射程の最新サスペンス・アクション:THE TRANSPORTER]
東京国際映画祭でも上映されたベンソン印のアクション・ムービー。世界から集められた出演者はガイ・リッチ-作品でお馴染みのジィソン・ステイサム、「ミレニアム・マンボ」のスー・チー、「ブレイド」シリーズのマット・シュルツ、「赤ずきんの森」のフランソワ・ベルレアン。監督はジェッド・リーの「Dannythe Dog」に次回作が決まったルイ・レテリエと「クローサー」のコリー・ユン。

フランク・マーティンは、高額な報酬と引き換えにどんな依頼でも正確に運ぶプロフェッショナルの運び屋。契約後は変更も再交渉にも一切応じない。新しい依頼は50kg未満の黒いバッグ。だがどうも中身が気になったフランクは中身を開けてしまうとそこには手足を縛られた女性が。運び終えた先で更に依頼を頼まれるが、それは彼を消す為のものだった。怒りのフランクは容赦ない制裁。自分のアジトに帰るが、後部座席には運んできた女性が逃げ潜んでいた。フランクに復讐の手と警察の捜査網が迫ってくる。

イギリス人の主役に、台湾人のヒロイン。アメリカ人の悪役に、主役を助けるフランス人の警部。監督は「ジャンヌ・ダルク」のサード助監督をしていたベッソンの弟子と、香港でアクション映画を数多く手掛けてきた人物。言語は英語と世界を射程距離にしているサスペンス・アクション。カー・アクションは「TAXi」並みの凄さ。それにしてもベッソンはアジアの女優好きね。次は韓国かな?

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2003年2月1日 by p-movie.com

猟奇的な彼女

韓国中が熱狂した、ちょっと変わった恋の物語 ★★★★★
[01/韓]2h02 1月25日よりシャンテシネ&新宿シネマスクエアとうきゅうほか全国順次ロードショー

[製作]シンシネ
[原作]キム・ホシク
[監督]クァク・ジェヨン
[脚本]クァク・ジェヨン
[出演]チョン・ジヒョン、チャ・テヒョン
[配給] アミューズピクチャーズ
[宣伝] ムービーアイ・エンタテインメント

[韓国映画史上最高のラブストーリー:MY SASSY GIRL 韓国公開2001年7月27日]
大学生の自伝的ネット小説が爆発的話題を呼び、単行本化されベストセラーに。2001年夏に映画版が公開されるやいなや500万人を動員した韓国映画史上最高のラブストーリー。なんとハリウッドでのリメイクも決まっている。猟奇的な彼女には、「イルマーレ」で清純可憐なヒロインを演じたチョン・ジヒョン。

大学生のキョヌは、ある晩に地下鉄の中でベロベロに酔っぱらった超美人な“彼女”と出会う。泥酔した彼女の彼氏に間違われたキョヌの災難が始まった。可愛い顔して「ぶっ殺されたい?」が口癖で過激な行動を繰り返す彼女のペースに巻き込まれ、困惑しながらもいつしかどうしようもなく、その魅力に惹き込まれていくキョヌ。そんなタフでワイルドな“彼女”にも、隠された切ない秘密があった。

今まで見た事がないほど強烈なヒロインを主人公にしながら、切ないほどに純粋で胸を打つ恋物語。まるで漫画のような物語だが、これが実話(ラストは違う)だというのが驚いてしまう。映画化にあたっては、アンケート調査で主役を選んだそうだが、チャ・テヒョンはTVドラマでのオトボケキャラが買われて選ばれたそう。映画を見ていると、どんなドラマか想像がつく。

オフィシャルサイト: http://www.ryoukiteki.com/

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カテゴリー: アジア | 映画レビュー

2003年1月25日 by p-movie.com