キャスト アウェイ
トム・ハンクス漂流する ★★★☆☆
[00/米] 2h24 3月より日本劇場ほか全国東宝洋画系にて漂着ロードショー
製作・監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ウィリアム・ブロイルスJr
出演:トム・ハンクス ヘレン・ハント
配給:UIP
宣伝:UIP
「フォレスト・ガンプ/一期一会」のトム・ハンクス&ロバート・ゼメキスコンビが挑んだ無人島サバイバル映画。 4年間の漂流した体型の為に、1年間撮影を休止してトム・ハンクスは25キロも体重を落とした。数少ない共演者は、「ハート・オブ・ウーマン」のヘレン・ハント。撮影はモスクワ・メンフィス・フィジー北西部にある諸島。
チャックは宅配会社のシステム Fed-Ex・エンジニア。配達時間を短縮するためならモスクワでも飛んで行く。帰国してメンフィスに着くと恋人のケリーと一時を過ごしてクリスマスプレゼントを交換した。プレゼントはケリーの写真入の懐中時計。「すぐ戻るよ」と言う言葉を残してチャックは南米行きの飛行機に乗り込んだ。しかし、飛行機は太平洋上で嵐の海に墜落する。気が着くとチャックは無人島に流れ着いた。時間ばかり短縮することしか頭になかった男に、孤独で長い漂流生活が始まる。
(ネタバレが多いので新鮮な気持ちで見たい方は、鑑賞後にお読みください。)
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上映時間のうち約2時間が、トム・ハンクスの無人島生活の一人芝居というかドキュメンタリー風景。見ていて電波少年のRマニアを思い出してしまった。でもこちらはハンクス一人なので、ほとんど字幕も出てこないけど。そういえば、ハリソンとアン・へッシュも6泊7日で無人島生活してたっけ、あちらは丁寧に海賊まで来たけど、Rマニアの無人島生活と違うところは、島に流れ着いたFed-Exの荷物が生活を助けてくれるところ。何が流れ着いたかは見てのお楽しみ。そして火を起こす事に成功して生きる希望が湧いたところで、いきなり字幕が、「4年後」と表示されてトムが原人のようになってから脱出を試みるのだけど、この間トムは一体何をしていたのだろう? Rマニアは確か2~3ヶ月ぐらいで脱出したと思ったけど。それぐらいのブランクがないと、そのあとのシーンが活きて来ないから?あっ、忘れてたけど墜落シーンは度肝を抜くほど凄いよ。
アメリカ, 映画レビュー
ペイ・フォワード [可能の王国]
1人の少年が奇跡を起こす ★★★★★
[00/米] 2h03 2月3日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹系ロードショー
監督:ミミ・レダー
原作:キャサリン・ライアン・ハイド
出演:ケビン・スペイシー ヘレン・ハント ハーレイ・ジョエル・オスメント ジム・カヴィーゼル
配給:ワーナー・ブラザース
宣伝:レオ・エンタープライズ
『シックス・センス』で天才少年との評価を得たハーレイ・ジョエル・オスメントの新作。『アメリカン・ビューティー』のケビン・スペイシーに、『恋愛小説家』のヘレン・ハントとアカデミー賞受賞者が共演する超ゴージャスで見応えがある作品。監督は『ピースメーカー』や『ディープ・インパクト』のミミ・レダー。今回は派手なアクションなどはないが、繊細な人物描写でより重厚なヒューマンドラマに仕上がっている。
「自分が受けた好意を相手に返すのではなく、手助けを求めている誰か3人に送る。そして、その3人もまたそれぞれ他の3人へ…。」これが「自分の手で世界を変えよう」という中学校新学期の社会科の課題に対してトレバー少年が考えた「ペイ・フォワード(先へ贈る)」なる計画だ。そのアイディアはすごく簡単で誰にでもできること。しかし、彼には簡単にできることでも現実の厳しさを知る大人にはとても難しいものだった。ドラッグに依存して社会復帰できないホームレスや冒険せずに今までの安定した生活を望むユージーン先生…。「ペイ・フォワード」できない大人たちを見て、この計画は失敗だったとガッカリするトレバー少年だったが、彼の知らないところで「ペイ・フォワード」が思わぬ広がりを見せていた。
「社会を良くしたい」という気持ちは誰にでもあるもの。でも、「大人」はいろいろな経験から行動することに臆病になってしまう。そういった人達の背中をポンと押してくれるのがこの映画。見ていた人に「自分も何かやらなくちゃ」という気を起こさせてしまうのだ。「自分の手で世界を変えよう!」なんて恐れ多くて考えられないけど、3人くらいなら人を助けることができる。そして「そんな簡単に世の中は良くならないよ…」なんて思いつつも、トレバー少年の健気な「ペイ・フォワード」にグッときてしまう。そうだよなぁ、初めの1歩が大切なんだよなぁ。
アメリカ, 映画レビュー
デッド・アウェイ バンコク大捜査線
ここでは正義も悪になる! ★★★★☆
[99/タイ]1h50 2001/2/3よりキネカ大森にて爆裂ロードショー
監督:チャルーム・ウォンピム
出演:ドーム・ヘータクン スパコーン・キッスワン ピーター・ルイス・マイオックス
配給:ファインアーツ・エンタテインメント
タイへ旅行したことがある人はわかると思うけれど、「暑い!」国である。日本のねっとりした暑さとは違い、爽やかな風と共に暮らす人々の笑顔が熱い国なのだ。そんなホットなタイから来た本作はまさに超ホットなアクションで観客を沸かしてくれる!
物語は警察官であるゴン(!名前が可愛い)がお金の為にしているアルバイト(していいのか?)で要人のボディガードをすることから始まる。アルバイトしているおかげで色々な怪しい情報を同僚で友人の特殊部隊のヌイに流すこともちゃっかりと忘れないという普通の人間だ。それにより麻薬密輸現場もしっかりと押さえ、犯人逮捕なんてしちゃうんだから大したもの。これで”めでたし、めでたし”って終わればいいけど、終わりません!更にこの事件から犯罪が勃発しちゃうのだが、それから本当の「悪人」がゾロゾロと出現!次々と簡単に人を殺してしまう悪人たち。いったいコイツらは何なんだ?!とムカツク私をよそに、次々と今回の麻薬密輸事件の隠された真実が見えてくる。その間には、激しい銃撃戦、タイの町を走り抜けるカーアクション、ハリウッド映画以上の火薬を使った爆発など手に汗を握るほどの大袈裟な仕掛けがたっぷり。
タイの街が壊れちゃうよ、と嘆くほど激しい!寒い冬を本作の二時間弱のドラマで熱いアジアを体験したら気分爽快!になること間違いナシ!
アジア, 映画レビュー
リトル・ダンサー
目指すはロイヤル・バレエ団 ★★★★☆
[00/英] 1h51 1月27日よりシネスイッチ銀座ほかロードショー
監督:スティーヴン・ダルドリー
脚本:リー・ホール
出演:ジェイミー・ベル ゲアリー・ルイス ジュリー・ウォルターズ アダム・クーパー
配給:日本ヘラルド映画
宣伝:日本ヘラルド映画
昨年のカンヌ国際映画祭監督週間のクロージングや東京国際映画祭特別招待作品で上映され、観客を感動の渦に巻き込んだイギリス史上空前の大ヒット映画がやって来る。11歳の少年がダンスに目覚めバレエダンサーを目指す心温まる作品。監督は演劇界の顔として英国ではよく知られているスティーブン・ダルドリー。主人公ビリー役には2000人を超えるオーディションからジェイミー・ベル、「マイ・ネーム・イズ・ジョー」のゲアリー・ルイス、「ステッピング・アウト」のジュリー・ウォルターズ、そして熊川哲也と同級生で英国を代表する世界的トップ・ダンサーの一人アダム・クーパーが特別出演している。
1984年ストライキに揺れるイングランド北部の炭鉱町。ぼくビリーは11歳、パパと兄さんは炭鉱労働者だが今はストライキ中で生活は苦しい。ママは去年の暮れに死んじゃって、物忘れがひどくなったお婆ちゃんの面倒は僕が見ている。僕はおじいちゃんが使っていたグローブでボクシングジムに通っていたのだが、そこにウィルキンソン婦人のバレエ教室が引越して来た。婦人に鍵を渡すようにコーチに言われたが、まごついているうちに僕は見よう見真似で踊り出すと婦人は僕にバレエ・シューズを貸してくれた。踊ることでこれまでにない開放感を覚えた僕はパパに内緒でバレエを習い始めた。だが狭い街、バレエをしているのはすぐにパパにバレてしまい、バレエ教室は禁じられてしまった。僕はこの不満をステップにぶつけた。そしてなんとウィルキンソンさんが、僕にニューカスルで行われるロンドンで有名なロイヤル・バレエ学校のオーディションを受けろと無料で個人レッスンをしてくれる。でもオーディション当日に炭鉱労働者と警官隊が衝突して兄さんが逮捕されれてしまった。クリスマスが来てもストは続き、生活はますます苦しくなっていた。そしてまたもやパパに踊っているのを見つかった。でも僕の踊りを見たパパは才能を認めてくれてオーディションを受けさせてくれるという。でもそれは仲間たちを裏切るスト破り行為だった。
「フル・モンティ」「ブラス」「マイ・ネーム・イズ・ジョー」と貧しいながらも頑張る人たちの生き様を描いた作品。
主役がダンサーを夢見る少年ということもあり、共感できるシーンも多くて、特に頑固親父がビリーの才能を認めてスト破りをして人生で初めて屈辱を味わうシーンなどジーンとくるシーンも多く、完成度も高い。最後のエピローグはサービスだけど女性には嬉しいシーンでしょう。
ヨーロッパ, 映画レビュー
ファイナル・デスティネーション
運命の分かれ道は最終目的地で ★★★★☆
[00/米] 1h38 1月20日より日比谷みゆき座ほか全国東宝洋画系にてロードショー
原案:ジェフリー・レディック
監督・脚本:ジェームズ・ウォン
出演:デヴォン・サワ アリ・ラター ショーン・ウィリアム・スコット
配給:ギャガ・ヒューマックス
宣伝:リベロ
全米の人気TV番組「X-ファイル」や「ミレニアム」シリーズのスタッフが今までに見たことのないスリラーを作り上げた。今回彼らが挑んだテーマは《予兆》。全米では7週連続トップ10入りをして既に次の企画も動き出している。出演は若手の俳優を起用していて「クール ドライ プレイス」のデヴォン・サワ、「TATARI」のアリ・ラター、「アメリカン・パイ」のショーン・ウイリアム・スコット、そして1カット出演で「キャンディーマン」のトニー・トッドが出演している。
修学旅行生を乗せ離陸を待つ旅客機の中でアレックスは離陸直後に旅客機が爆発する夢を見た。パニックになったアレックスは機を降ろされ、先生を含む7人が空港に取り残されてしまった。だが、機は離陸直後に彼らの目の前で大爆破。アレックスの悪夢は的中した。しかしアレックスを信じて降りたクレア以外の5人やFBIも悪夢など信じてくれなかった。九死に一生を得た7人だったが〔運命〕は彼らを許さなかった。そして死が仕掛ける罠で一人ずつ葬られていく。アレックスはその順番が飛行機の座席順なのがわかり、次のターゲットに会いに行くのだが時既に遅かった。そしてまたもやFBIに疑いの目をかけられてしまう。
さすが、「X-ファイル」のスタッフが製作しただけあって、ストーリーもテンポもよく出来ていて面白い。仕掛けられる死が巧みで凄く凝っているのに驚かされた。日常生活の中で、こんなにも死が近くに感じられたのは初めてかもしれない。さて、あなたはどんな死に方を選びますか?
アメリカ, 映画レビュー