アニバーサリーの夜に 

揺れ動く女と男の秘めた想い ★★★☆☆
[01/米] 1h55 11月23日より日比谷シャンテシネにてロードショー

[製作]ジョアンヌ・セラー アラン・カミング ジェニファー・ジェイソン・リー
[監督]ジェニファー・ジェイソン・リー アラン・カミング
[脚本]ジェニファー・ジェイソン・リー アラン・カミング
[出演]ケヴィン・クライン フィービー・ケイツ ジェニファー・ビールス グウィネス・パルトロウ
[配給]ギャガコミニュケーションズ
[宣伝]トライエム リベロ
[協力]エスピーオー

[仲良し集団劇:The Anniversary Party]

カンヌ国際映画祭でも上映された、ジェニファー・ジェイソン・リーとアラン・カミングが製作・監督・脚本・出演したアメリカン・ホームパーティの1泊2日を描いた集団劇。パーティにやって来るのはケヴィン・クラインとフィービー・ケイツ夫婦、ジェニファー・ビールス、グウィネス・パルトロウ、ジョン・C・ライリーなど。

女優のサリーと作家のジョー・テリアン夫妻は、6回目の結婚を祝うアニバーサリー・パーティを親しい友人たちを招いて開催する事にする。集まったのはサリーと新作で共演している俳優と大親友で元女優の夫婦、パーティで不仲を解消しようとして招待した隣人夫婦、エキセントリックな女優とサリーの新作監督の夫婦、一時期ジョーと恋人同士だったフォトグラファー、ジョーが自分たちの結婚生活を描いた小説が大ヒットして映画化が決まり、監督にも進出して主役に選んだ新進若手女優など。パーティはある贈り物で大盛り上がり。そして、誰もが胸に抱えている秘めごとを告白し始めた。

ジュード・ロウの「ファイナルカット」のような、お友達を集めて作っちゃいました映画。フィービー・ケイツは、ジェニファー・ジェイソン・リーと「初体験リッジモント・ハイ」からの仲良しということで、久々に女優復帰。「フラッシュ・ダンス」のジェニファー・ビールスも久々にスクリーンで見たような気がする。そしてこの中にグウィネス・パルトロウが居るのが何だか不思議。この二人の監督は早くも第2弾の製作を予定しているとか。

オフィシャルサイト: http://www.cinema-angel.com/anniversary/

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2001年11月27日 by p-movie.com

リベラ・メ 

消防士VS連続放火犯 ★★★★☆
[00/韓] 1h59 11月17日より丸の内プラゼールほか全国松竹系にてロードショー

[監督] ヤン・ユノ
[脚本] ヒョン・チョンヨル ヨ・ジナ
[出演] チェ・ミンス チャ・スンウォン ユ・ジテ キム・キュリ
[配給] 松竹/FRAP.
[宣伝] P2

[バーニング・エンターテインメント:Libera ME]

今年のゆうばり冒険ファンタスティック映画祭&東京ファンタスティック映画祭で上映された消防隊員たちと知能放火犯の攻防を描いたミステリー・アクション。出演は「ユリョン」「ソウル」のチェ・ミンス、「アタック・ザ・ガス・ステーション!」「リメンバー・ミー」のユ・ジテ、「囁く廊下~女校怪談」のキム・キュリ、「反則王」のパク・サンミョン、韓国映画史上最高の悪役を演じた「新羅の月夜」のチャ・スンウォン。監督は本作が5本目のヤン・ユノ。「リベラ・メ 」とはラテン語で「我を救い給え」。

釜山市全域に原因不明の火災が頻発していた。消防署の女性調査員は同一犯による放火の疑いを持つが警察は非協力的。通報でガソリンスタンドに急行した消防隊員のサンウは現場で哀れむように笑みを浮かべて挑発する若い男を目撃する。この火を熟知して緻密な計画を練ってくる知能放火犯は次々と犯行を重ねていく。遂に警察も動き出し、放火犯の正体を突き止めて追い詰めようとするサンウだったが、逆に犯人は女性調査員を人質にとって、給水栓を止めた病院に火を放ち絶望的な闘いに挑んできた。

釜山市の全面協力により、火災シーンの撮影は全て街の中心で行なわれ、実在する建物を壊したり居住区にセットを作って燃やしたりと、CGやセットを使わずに全部本物。この迫力は「バック・ドラフト」といい勝負。主演のチェ・ミンスは孤独な男を完璧に演じるためにスタントマンを拒否して、頭部に十数針も縫う怪我を負っている。以前、韓国映画はジャンルも様々で一言では言い表せないと書いたが、最近大量に作品を見ていて人物像を深く描いていて丁寧な作り方をしている作品が多い事に気着いた。

オフィシャルサイト: http://www.liberame.jp/

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2001年11月19日 by p-movie.com

ヤング・ブラッド

ワイヤー版「三銃士」 ★★★☆☆
[01/米・独・ルクセンブルグ] 1h45 11月10日より渋谷急ほか全国公竹・東急洋画系にてロードショー

監督:ピーター・ハイアムズ
脚本:ジーン・クインターノ
出演:ジャスティン・チェンバース ティム・ロス  ミーナ・スヴァーリ カトリーヌ・ドヌーブ
配給:日本ヘラルド映画
宣伝:メディアボックス

[アクロバティック文学史:THE MUSKETEER]
アレクサンドル・デュマの文学史上最も魅力的な物語のひとつである『三銃士』を「エンド・オブ・ディズ」のピーター・ハイアムズ監督と「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明」のアクション演出シャン・シンシンが西洋の格闘バトルと香港スタイルのエネルギーを融合させて製作。ダルタニアン役には「ウエディング・プランナー」のジャスティン・チェンバース、「猿の惑星」のテイム・ロスと「クライング・ゲーム」のスティーブン・レイが悪役。ほか「恋は負けない」のミーナ・スバーリに、名女優カトリーヌ・ドヌープと豪華演技陣を揃えた。

1625 年、フランス。陰謀と裏切りが横行する時代、ダルタニアンは育ての親のプランシェと共にパリに向かう。14年前に勇敢な銃士であった父親と母親を殺した男を捜しに。パリに着いたダルタニアは、手ごわい敵たちに出会う。謀略を黙認しているルイ13世の側近リシュリュー枢機卿と、彼の強力な軍隊を指揮している黒装束で片目の冷血な男フェブル。彼らはパリの銃士隊を任務から外して隊長を投獄した。続いてフェブルは女王を襲おうとするが、宿屋で出合ったフランチェスカに頼まれ女王を守ることに。そして両親を殺したのが、フェブルだと分かると銃士隊を奮い立たせて反撃に出る。

ハリウッドではワイヤーアクション作品の受けがよく、香港のアクション演出家がハリウッドに呼ばれて製作される作品が増えている。これは「グリーン・デスティニー」が、全米で外国映画作品のヒット記録を塗り替えて、アカデミー賞にノミネートされた影響からで、この作品もそんな1本。ハリウッドでは、役者に無理をさせないのがお約束なので、バトル・アクションシーンはすべて香港のスタントマンの吹替え。だが、こういう作品は見ているだけで楽しい。バトルは目まぐるしいので前の方で見るのは避けましょう。ミーナ・スヴァーリのセミ・ヌードもあるよ。

オフィシャルサイト:http://www.youngblood.jp/

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2001年11月12日 by p-movie.com

ソードフィッシュ

全米はとんでもない奴を敵にまわした ★★★★☆
[01/米] 1h39 11月3日より丸の内ルーブルほか全国松竹洋画系にてロードショー

製作:ジョエル・シルバー
監督:ドミニク・セナ
脚本:スキップ・ウッズ
出演:ジョン・トラボルタ ヒュー・ジャックマン ハル・ベリー ドン・チードル サム・シェパード
配給:ワーナー・ブラザース
宣伝:レオ・エンタープライズ

[ミスディレクション・ムービー:SWORDFISH]

ハードな犯罪映画のため、テロの余波によって一時期公開が危ぶまれたが、どうにか公開決定。元モサドのエリート・スパイで天才的犯罪者による知的なアクション・ムービー。出演は久々の悪役にジョン・トラボルタ、「X-メン」のヒュー・ジャックマン&ハル・ベリー、「トラフィック」のドン・チードル、「ハムレット」のサム・シェパード。監督は「カリフォルニア」「60セカンズ」のドミニク・セナ。

映画は冒頭からクライマックス。冷血ヒールのガブリエルが「狼たちの午後」は、ラストがよくないと語っている。舞台は銀行の中、人質に爆弾をくくり付け立て篭もっていて、周りにはSWATが待機しているのだ。隙をついた警察は人質を一人保護しようとしてするが、大爆発。このシーンが「マトリックス」的手法で 1.5秒を30秒に伸ばし、カメラは爆発した箇所を中心に1周。吹き飛ばされる警官や弾け飛ぶパトカー、爆風で粉々になるガラス。これは圧巻。掴みはOKどころじゃない。このシーンを大画面で見るだけでも鑑賞の価値あり。物語は、そこから4日前に飛び、世界一のハッカーと言われ、国家安全保障局がもっとも恐れたスタンリーをガブリエルが無理矢理引っ張り出し、政府の不正な闇資金をコンピュータ回線で奪うという仕事を娘を人質に取り押し付ける。

「バトル・フィールド・アース」でラズベリー賞を貰い、スター生命もこれまでと思われていたトラボルタが又もや完全復活。製作のジョエル・シルバーは、セガールといい落ちぶれかけた役者を使うのが上手いと評判になってしまった。映画は、冒頭以外にも凄まじいシーンは随所に用意されている。それを見るとよく公開出来たなと思うでしょう。監督の前作は、60秒で高級車を盗む事だったが、今回も60秒で何かをするシーンが登場。それは見てのお楽しみ。

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2001年11月5日 by p-movie.com

マイアミ・ガイズ~俺たちはギャングだ~

オヤジパワー炸裂! ★★★☆☆
[00/米] 1h27 10月27日よりシネマメディアージュほか全国順次ロードショー

監督:マイケル・ディナー
製作:バリー・ソネンフェルド パリー・ジョセフソン
脚本:バリー・ファナロ
出演:リチャード・ドレイファス バート・レイノルズ ダン・ヘダヤ シーモア・カッセル キャリー=アン・モス
配給:ソニー・ピクチャーズエンターティンメント
宣伝:メディアボックス

[コミカル・クライム・ムービー:The Crew]

2000 年8月に「スペース・カウボーイ」と同時期に全米公開されたオヤジ・パワー全開のコミカル・クライム・ムービー。主役の4人を演じるのは「陽のあたる教室」のリチャード・ドレイファス、「ドリヴン」のバート・レイノルズ、「ザ・ハリケーン」のダン・ヘダヤ、「夢の降る街」のシーモア・カッセル。ほか「メメント」のキャリー=アン・モス、「コード」のジェニファー・テイリー。監督はTVドラマシリーズで活躍してきたマイケル・ディナー。

気が短くて、ちょっと狂ってるジョーイ、ちょっとおツムは弱いがやさしくてイイ奴のマイク、昔から極端に口数の少なく何故か女性にもてるトニー、そしてボビー。物心ついた時から4人は大親友。1968年、ギャングになることを夢見ていた4人は組んで欲しいもの全てを手に入れた。それから32年後の2000 年、マイアミ・ビーチ。4人の元ギャングたちは、ビーチのホテルで隠居生活を送っている。が、家主から突然立ち退きを迫られていた。4人は必死で居残り作戦を考え、死体メーキャップ・アーティストとして働くマイクのとこから死体を盗み出し、ホテルのロビーに血まみれの殺人現場を作り上げた。作戦は成功。しかし新聞を見てビックリ。盗んだ死体はマフィアの元ボスだったというのだ。早くも警察の捜査官オリヴィアが聞き込みにやって来る。が、ボビーは、オリヴィアが生き別れとなった娘だと気付いてしまう。

4人のジイ様キャラクターは個性豊かで、パワー炸裂。特にバート・レイノルズの失神するとアイディアが閃めく体を張った演技には脱帽。次の「ドリブン」では、車椅子での演技だったもんな。ストーリーも練られていてラストも清清しい。ジェニファー・テイリーは、40になってもインパクトあるなー。シネマメディアージュまで行っても見る価値あり。

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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2001年10月29日 by p-movie.com