イルマーレ

手紙が時空を越え愛を運ぶ  ★★★☆☆
[00/韓] 1h37 9月8日より渋谷シネパレスにてロードショー

監督:イ・ヒョンスン
脚本:ヨ・ジナ
出演:イ・ジョンジェ チョン・ジヒョン
配給:松竹株式会社
宣伝:パンドラ
宣伝協力:スキップ/プランニングOM

[幸運のデート・ムービー:IL MARE 時越愛]

2年の時を経て過去と現在に生きる二人が出会う時は来るのだろうか? 昨年の9月に公開された韓国のラブ・ストーリーはロケ地でデートをすると幸運を呼ぶといわれた作品。出演は「interview」「純愛譜」「情事」と公開が控えるイ・ジョンジェ、TVの司会・CM・映画と引っ張りだこのチョン・ジヒョン。監督はこれが3作目のイ・ヒョンスン。

1997 年。海辺の一軒家に引っ越してきた青年ソンヒョンは、美しい家にイルマーレ(イタリア語で海)と名づけた。彼はクラシカルな郵便受けに見知らぬ女性のウンジュンからの手紙を発見する。それは次の住人に宛てたメッセージで日付が1999年になっていた。しかも自分が付けたイルマーレを知っていた事に驚きを感じる。どうやらクラシカルな郵便受けは時空を越えてやり取りが出来るようだ。二人は手紙を交わし合う。声優の仕事のつくウンジュンは恋人に捨てられ、その傷から立ち直っておらず、ソンヒョンは幼い頃に高名な建築家の父に捨てられたが、自分も建築家の道を歩んでいた。ソンヒョンは1997年のウンジュンを確認してみたり、お互いにプレゼントを交換したりと奇妙な付き合いは続く。そしてウンジュンは1997年の自分の恋を応援して欲しいとソンヒョンに頼んだ。そして二人は2000年3月11日の午後3時に済州島で逢う約束をする。

「リメンバー・ミー」とテーマ性もピアノ曲の盛り上げも似ているが、こちらはタイム・パラドックスに頼りっぱなしの作品。でも描かれ方が二人から愛される犬、時を越えてプレゼントされるミレニアム・ワイン、お互いの時間を過ごし方を教えて、それぞれに実行してみたりと使い方がお洒落。今の時代ならインターネットを使いそうなところを、ポストにして手紙以外のものも送りあったりというの設定も面白い。もう一つの主役ともいえる海辺に建つ家のイルマーレは、映画のために建設されている。


カテゴリー: アジア | 映画レビュー

2001年9月3日 by p-movie.com