ジュラシック・ワールド/炎の王国

ジュラシック・ワールド/炎の王国


© Universal Pictures

ハイブリッド恐竜インドミナス・レックスとT-レックスが死闘を繰り広げ、テーマパーク「ジュラシック・ワールド」が破壊された事件から3年が経っていた。イスラ・ヌブラル島はいまや人々から忘れ去られ、島に残った恐竜たちはジャングルを徘徊し、生きのびていた。島の休火山が再び活発な活動を始め、人類は恐竜たちの生死を自然にまかせるか、危険を冒してまで救い出すかの究極の選択を迫られる。元恐竜監視員のオーウェン(クリス・プラット)とテーマパークの運営責任者だったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、この壊滅的な規模の災害から島に残った恐竜たちを救いだそうと行動を開始する。
オーウェンはジャングルの中で行方不明になっているヴェロキラプトル4姉妹の長女、ブルーを救うという使命感に駆られている。その一方、クレアは恐竜たちの保護を訴え、それが自分の使命だと感じている。
しかし、噴火の危機が迫るその背後では、恐竜たちの密輸が企てられ、競売にかけられようとしていた…。


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『ジュラシック・ワールド』(2015)の正統な続編。SWではないが、旧3部作『ジュラシック・パーク』(93~01)に始まり、新3部作『ジュラシック・ワールド』(15~)と製作されてきたこの最も高い人気と成功を誇るシリーズが、再び愛すべき登場人物と、恐竜たちを携え、これまで以上に恐怖をもたらす新種インドラプトルとともに帰ってきた。
引き続き主要キャストは、恐竜と心を通わせるオーウェンを演じるクリス・プラット、クレア役のブラウス・ダラス・ハワードらメインキャストが続投。あと、ヴェロキラプトルのブルーも、もはやキャストと考えても良いかもしれない。彼女(恐竜は雌のみ生み出されたというのは常識)は、今回の新3部作の鍵となっているので、次回も大活躍か?また、監督は前作のコリン・トレボロウに代わり、『インポッシブル』などで注目されたスペインの出身のJ・A・バヨナが新たに務める。さらに製作総指揮はスティーブン・スピルバーグという盤石の布陣。ヒットは約束されたも同然である。
前4作は、驚愕と冒険、スリルだけがやたらと記憶に残っていたのだが、つまり、なぜか事故が起きる度に、恐竜から人間たちが逃げ惑っていただけの印象のシリーズだったわけだが、本作は全然違う!人間たちの選択によって、恐竜たちの運命が決められる展開、恐竜と人間の絆について強く描かれていてちょっと感動。恐竜に感情移入ができるなんて思わなかった!更にその背後にある恐竜の売買と、DNA操作によって新種を生み出そうとする陰謀…。ストーリーはこの上なくシリアスに展開して行く。売買されていった恐竜たちは次回どうなるのか? また、DNA操作で新種が作れるということが意味することは? それって人類にとって…。
今回、本作を見るにあたっては、少なくとも前作『ジュラシック・ワールド』は見ておくのがおすすめだ。前作からの伏線、小ネタなど復習しておくとより分かりやすく楽しめるはずである。


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<CREDIT>

■出演者:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、レイフ・スポール、ジャスティス・スミス、ダニエラ・ピネダ
■監督:J・A・バヨナ
■配給:東宝東和
■2018年/アメリカ/128分
■原題:『JURASSIC WORLD: FALLEN KINGDOM』

7月13日(金)より全国ロードショー

公式ホームページ
http://www.jurassicworld.jp/

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【ライター】戸岐和宏


カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2018年7月13日 by p-movie.com