マリア・カラス最後の恋

豊かな歌唱力と表現力で頂点を極めたオペラ歌手マリア・カラスの私生活を描いた作品。

出演は、ルイーザ・ラニエリ、「おっぱいとお月さま」のジェラール・ダルモン、「理想の女」のアウグスト・ズッキ、「愛の嵐」のガブリエーレ・フェルゼッティ、「グレースト公爵」のフランソワ・マルトゥレ。
監督は、79歳と高齢ながら現役を続けるジョルジョ・カピターニ。

神々しいまでの風格で「メデア」を歌うマリア・カラス。それをパルコから見つめる海運王アリストテレス・オナシス。世界中の崇拝と賞賛を集めるオペラ界のディーヴァと、大富豪の運命となる出会は1957年のことだった。
しかしマリア・カラスのこの栄光を、誰が想像できただろうか?オーディションに行くもお世辞にも美しいとはいえない太った女性歌手に、審査員の態度は冷ややかだったからだ。
だが実業家のティッタ・メネギーニは、「歌姫」を歌うマリアにとてつもない才能を見出していた。そして、やがて二人は結婚する。夫となったメネギーニは年の離れた無名の歌手のピグマリオンとして、そしてマネージャーとしてマリアを完璧にコントロールしていく。有名になりたいマリアも減量に取り組み、歌のために全てを犠牲にして、メネギーニに従った。
やがて満面の笑みを浮かべて聴衆の喝采を受けるマリアは、誇りと自信に満ちて輝くばかりに美しくなる。しかし、夫婦の間に微妙なズレが生まれ初めていたのだった。
無一文から身を興して世界一の富豪になったアリストテレス・オナシスは勝利には慣れ過ぎていたが、それでもなお成功と名声を求めて続けている。そんな男がディーヴァのマリア・カラスに魅せられるのは、ごく自然のなりゆき。ティナと結婚して、二児の父でもある彼だったが世界一高価な女性としてカラスを自分のコレクションに加えるべく、所有する豪華ヨットのクリスティーナ号のクルージングに招待したのだった。それを基に、2人は恋に落ちる。

世界最高の歌姫マリア・カラスの絶頂期の頃を描いた物語。有名な、ギリシャの海運王アリストテレス・オナシスとの情熱的だった9年間の愛人関係だった頃がメイン。波乱万丈で、見応えのある作品だった。
だって、無名時代は1㌧もあった巨漢から、カンナさんもビックリの減量を成功させ、30歳の年の差結婚から、10年後に不倫が始まり離婚へ。凄すぎるよ。それで、悲劇のヒロインと呼ばれちゃうんだからね。

117分 1月26日よりシャンテ シネにてロードショー

【映画ライター】気まぐれ飛行船


カテゴリー: 映画レビュー

2008年2月13日 by p-movie.com