オーロラの彼方に

情報だけが飛び交うタイムトラベル ★★★★☆
[00/米] 1h57 12月9日より日比谷映画ほか全国東宝洋画系にてロードショー

製作・監督:グレゴリー・ホブリット
脚本:トビー・エメリッヒ
出演:デニス・クエイド ジム・カヴィーゼル
配給:ギャガ・ヒューマックス
宣伝:メディアボックス

全米で7週連続トップ10入りを果たした斬新なアイディアによる感動をたっぷり盛り込んだSFファンタジー。出演は「シン・レッド・ライン」や来年「パイ・フォワード[可能の王国]」が控えているジム・カヴィーゼル、「マイ・ハート,マイ・ラブ」のデニス・クエイド。二人は「エニイ・ギブン・サンデー」で共演済。監督は「真実の行方」「悪魔の憐れむ歌」のグレゴリー・ホブリット。

30年ぶりにNYの空にオーロラが出現した時、たまたまNY市警刑事ジョンの幼馴染がジョンの父親の愛用の無線機を見つけた。設置したまま帰ってしまった後に無線機から呼びかける声が聞こえてくる。ジョンは小さい頃、父親が見ず知らずの相手と会話を交わしていたのを思い出し。呼びかけてきた相手と父親のまねをして話し込んだ。翌日もジョンのところに同じ相手が呼びかけてきた。そして話をしているときにジョンは愕然とする。なんと相手は30年前のジョンの父親フランクだったのである。どうにか、父親にこの状況を説明するが、なかなか父親は信じようとしない。だが、ジョンは伝えなければいけない大切な事があった。実はフランクは消防士をしていたのだが、会話をしている2日後の火災消化中に命を落としていたのである。運命の日にフランクは30年後の息子だと名乗る男と交わした会話を思い出していた。そしてフランクは未来の息子に命を救われる。しかし、このことから生じたパラドックスにより、今度は看護婦をしているジョンの母親が連続ナイチンゲール殺人鬼の餌食になってしまう。今度は母親を助ける為にジョンは警察で資料を手に入れ、父親に犯行阻止を頼む。だが、殺人鬼は30年後も生きていた。

今まで数々のタイムスリップ映画は見てきたが、電波だけが時空を越えて情報だけが飛び交う作品は初めてだった。が、これがなかなか良く出来ていて面白い。ちょっと出来すぎのところもあるが、今の時期にはもってこいかも知れない。この脚本を書いているのが、映画を製作しているニューラインシネマの重役で、ミュージック部門の社長であるトビー・エメリッヒ。本作がデビュー作である。


カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2000年12月18日 by p-movie.com