ブーリン家の姉妹

個人的にケイト・ブランシェットが演じていた「エリザベス(1998)」が大好きだった
私にとって、イングランド王国でエリザベス女王が誕生した背景を知りたかった。
黄金期を築くエリザベス一世がまだ生まれる以前の16世紀のイングランドを舞台にした
「ブーリン家の姉妹」。

081026_boleyn.jpg.jpg20年に渡る夫婦生活で王女メアリーしか、もうけることの出来なかった
ヘンリー8世(エリック・バナ)は、ただひたすら立派な男子の世継ぎをもうけることにしか
関心がなかった。
そんな状況を知る貴族トーマス・ブーリンが企てたのは自分の娘アン
(ナタリー・ポートマン)とメアリー(スカーレット・ヨハンソン)をヘンリー王の愛人として
宮廷へあがらせる。ブーリン家一族の富と名声を得るためには、娘二人のどちらかが
ヘンリー王の寵愛を受け、男子をもうけさせること。
この企みに気の乗らない妹メアリーはヘンリー王に寵愛され無事に出産。
だが姉アン・ブーリンは権力と富を得るためにヘンリー王へ近づく。
“男を操り虜にする”術をアンは知っていた。その知識と美貌でヘンリー王の心を掴み、
王妃になることを企てるのである。

そう考えると、このヘンリー8世の女好き(!)というのは、もうカトリックとか
プロテスタントの粋を超えて、どうなってるんだか…の一言に尽きる。
のちにアン・ブーリンの産んだ娘がエリザベス 1世として女王として君臨することは
周知の事実だが、その影に隠れていたブーリン家の両親や伯父の策略、
そして次女のメアリー・ブーリンがどのように生きたのかを知る素晴らしい作品である。

ただ共通して言えることは、いつの時代も国も権力や富が欲しいが為に女性が
利用されて来たということである。
本当の幸せを見出す為には、改めて自分自身の心に本当に必要なモノを手に入れ
幸せに生きて欲しいと願うばかりである。

映画「ブーリン家の姉妹」公式サイト
http://www.boleyn.jp/
愛は、分けられない。
10月25日(土) シャンテシネ他全国TOHOシネマズ系にてロードショー
(C) 2008 Columbia Pictures Industries, Inc. and Universal City Studios
Productions LLLP and GH Three LLC. All Rights Reserved

【映画ライター】佐藤まゆみ


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カテゴリー: アメリカ | 映画レビュー

2008年10月26日 by p-movie.com